2022年末に、アフガニスタンで政権を掌握するターリバーンが女子向けの中等・高等教育を停止したことが世界各地で反響を呼んだ。本件については国連をはじめとする国際機関や関係各国が様々な働きかけをしているようだが、ターリバーンが「国際的な常識」や「普遍的な価値」に沿うような形で振る舞う可能性は限りなく低いようだ。そうした中で刊行されたターリバーンの月刊機関誌の最新号は、女性への教育やアフガニスタンの文化状況など、まさに昨今焦点となっている問題について異例の件数の論考を掲載し、まさに「特集を組んだ」かのように論じてくれた。以下では、それらの論考を基にターリバーンが女性への教育をはじめとするアフガニスタンの将来像についてどのように考えているのかを紹介する。 はじめに留意すべき点は、女性教育、人権などの「国際社会」との摩擦の原因となるような諸問題に対するターリバーンの態度だ。ターリバーンの機関誌を眺