今の自分よりも、素敵な自分になりたい。その気持ちは本来、前向きで楽しいもののはずだと思います。けれど、私はときどき、そう思う気持ちに暗い影が落ちてくるような感覚を味わうことがあります。 その暗い影の正体は、嫉妬の感情です。 女同士の嫉妬というと、一般的には非常に闘争的なものをイメージされやすいですが、実際に日常的に私が感じる嫉妬の感覚は、そのイメージとはかなり異なっています。 嫉妬を感じる場面は、大きくわけると三つです。 まず一つ目は、センスの良さを目のあたりにしたとき。自分と同じような生活圏内で、同じようなお店を見て、同じようなところで服を買っているはずなのに、やたらと素敵な人を見たときに、嫉妬を感じます。「どうしてそんなに的確に、似合うものを選べるの?」と思いますし、「なぜ彼女にはできて、私にはそれができないのだろう」と思います。ファストファッションの服を着ていても、それがハイブランド