ソウル中央地検は10日、韓国ロッテグループ本社などに対し、横領や背任行為に関する強制捜査に踏み切った。グループ内で政治工作用資金を捻出していた疑いが持たれている。 同地検は捜査官約200人を投入し、同本社や関係会社など計7社と、関係者の自宅など関係先17カ所を捜索。韓国メディアによれば、捜索先には創業者の辛格浩(シンギョクホ)氏=日本名・重光武雄=や、次男で同グループ会長の辛東彬(シンドンビン)氏=同・重光昭夫=の執務室や自宅も含まれているという。辛東彬氏は、ロッテホールディングス(HD)の代表取締役副会長も務め、日韓のロッテを率いている。 韓国ロッテグループは韓国10大財閥の中で5番目の資産規模。韓国メディアは同グループが李明博(イミョンバク)前政権時代、ソウル南東部に建設中の123階建ての巨大商業施設「第2ロッテワールド」の許認可をめぐり、政界工作を行った可能性があるとの見方を伝えた。