アイスランドのミーバトン湖近くにある地熱発電所(2017年4月12日撮影)。(c)AFP/LOIC VENANCE 【5月18日 AFP】北欧神話の雷神から名付けられた、火山の深部へと掘削する装置「トール(Thor)」は、強力なクリーンエネルギーを生み出そうとするアイスランドの最先端の取り組みを象徴するものだ。 トールを使った実験的な計画「アイスランド深層掘削プロジェクト(IDDP)」はうまくいけば、地球内部、この場合は火山帯、の熱を利用して、既存のガス田または油田の最大10倍のエネルギーを生み出す可能性がある。 昨年8月に始まった掘削は、4659メートルという記録的な深さに達し、今年1月25日に完了した。技術者らは、超高圧で427度という高温の環境下にあるこの深さで、クリーン電力を生み出すためのタービンを回す蒸気を発する、高温の流体を利用したいと考えている。 火山深部という新しい地熱井は