腹話術師が舞台に上がった。 彼は、人形を操りながら、腹話術で面白おかしくブロンドジョークを連発した。 お客さんたちは、腹を抱えて笑った。 しかし、そのネタを前列で聞いていた聴衆の一人の金髪美女は、だんだん怒りがこみあげてきた。 とうとうがまんできなくなった彼女は、立ちあがり、舞台に向かって叫んだ。 「ちょっと、あんた!金髪女を、いったい何だと思ってるの?そんな失礼なジョークばっかり連発して。あたしたちにだってね、人権ってものがあるのよ。だいたいそんなジョークばかり言ってるから、『パツ金はバカだ』って、世の中から誤解されるのよ。人を笑いものにするだけのくだらない冗談はいい加減止めにしないと、あんたのこと、訴えてやるからね!」 思わぬ事態に、腹話術師はうろたえた。 彼は、金髪美女に向かって、謝りはじめた。 しかし、金髪美女はそれをさえぎり、舞台に向かって再び叫んだ。 「あんたじゃないの!余計な