訪日中のグレグソン米国防次官補は28日、尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件で「日本政府の立場を全面的に支持する」と言明、同諸島の帰属について「1972年の沖縄返還の際、沖縄県とともに日本に返還したのが事実だ」と、一貫して日本の領有下にあることを実質的に認めた。 米政府は領有権紛争一般について「一方に肩入れする立場をとらない」との原則を掲げているが、同次官補の発言は尖閣の領有権を主張している中国に対し、これまでより一歩踏み込んだものとして注目される。 グレグソン次官補は都内の米大使館で行われた一部メディアとの懇談で衝突事件に触れ、「われわれは日本政府のとった立場と行動を全面的に支持している」と述べ、「中国の強引な海洋活動の拡大は地域の多くの諸国の懸念を高めている」と最近の中国の行動を批判した。 その上で「日本政府は事件に適切に対処し、行動した。これ以上の行動は必要ない」と語った。領有権紛争に