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ブックマーク / agora-web.jp (4)

  • TPPって何だ?

    今年前半にワイドショーに出演したとき、いや、普通の報道系のニュース解説番組でも、まず、TPPとは注射じゃないですよ、などというつまらない冗句からはいらなければならないくらい、誰も知らなかった。 そして、テレビのディレクターサイドから、「小幡さん、TPPってあんまり連呼しないでくださいね。視聴者がそれだけでチャンネル変えちゃいますから。」 と注意されたくらいだ。 ところが、いまはどうだ。TPPはWTOよりも確実に有名だし、リビアよりもユネスコの米国出資問題よりも日のメディアにとっては重要な問題で、30秒に一度はテレビでTPPが出てくる。 いつからTPPはこんなに有名人になったのだろうか。 そして、いつからTPPに日の命運がかかるようになったのか。 私の意見は、以前のエントリーでも述べたが、今回はもっとラフに核心を端的に議論したい。 TPPに賛成?反対? どっちでもいい。 TPPなんてどっ

    TPPって何だ?
  • 限定合理的な行動の理論 - 『行動ゲーム理論入門』

    ★★★★☆(評者)池田信夫 行動ゲーム理論入門 著者:川越 敏司 販売元:エヌティティ出版 発売日:2010-03-17 クチコミを見る ゲーム理論は誤解されやすい。まず、その名前がよくない。チェスなどのゲームの必勝法のように見えるので、「ビジネスに勝つゲーム理論」という類のがよくあるが、こういうを読むのは無駄である。それは人間がどのような戦略的行動をとるかについての実証的理論であり、どう行動すれば勝てるかについての理論ではないからだ。その内容も、歴史的に変化してきた。 ゼロ和ゲーム理論:フォン=ノイマンが1928年に発見した理論。チェスのような一方が勝つと他方が負けるゲームには、必ず解が存在することが証明された(これをツェルメロが証明したというのは誤り)。 協力ゲーム理論:フォン=ノイマンがモルゲンシュテルンとの共著で構築した、難解で役に立たない理論。ゼロ和n人ゲームになると、経済学

    限定合理的な行動の理論 - 『行動ゲーム理論入門』
  • 資本主義という不平等で有害なシステム - 『歴史入門』

    歴史入門 (中公文庫) [文庫] 著者:フェルナン・ブローデル 出版:中央公論新社 ★★★★☆ 書の原題は『資主義の活力』。著者の『物質文明・経済・資主義』の内容を要約した講演だ。原著は、いわゆるアナール派を代表する古典として知られているが、訳で全5巻4万円の大著を買うのは大変なので、その内容を手軽に知るにはいいだろう(文庫による再刊)。 資主義というのは、多義的に使われる厄介な用語だ。これをマルクスの言葉だと思っている人もいるが、彼は一度もKapitalismusという言葉を使ったことはない。これを最初に使ったのは、20世紀初頭のゾンバルトやウェーバーである。一般には市場経済と同じ意味に使われるが、著者は両者をまったく違うシステムととらえ、現代社会をこの異質なシステムの複合と考える。 市場経済というのは明確な概念である。それは経済学の教科書に書かれている等価交換システムで、最終

    資本主義という不平等で有害なシステム - 『歴史入門』
  • 中国の外貨貯蓄高が増える理由 中国貿易の観点から - 小谷 まなぶ

    中国の国の仕組みというのは、非常にシステムチックに出来ているなぁと思うことがよくあります。中国がなぜ、外貨貯蓄高が増えるのか、その仕組みについて、中国貿易という観点から書きたいと思います。 中国と国際貿易をする際に、貿易権という権利が必要なことは、よく知られていますが、貿易権と一言で言いますが、貿易権をもって、どんな手続きを行なっているか知っている方は、実際に貿易実務を行なっている方以外、あまり知られていないように思います。 貿易権を持っている企業と中国の外貨を管理しているお役所『外貨管理局』と非常に関係があります。 中国から海外に商品を輸出する際に、『外貨核銷単』という書類を準備します。『外貨核銷単』という書類には、どんなことが記載されているかと言えば、海外から発注の入った商品価格と、品名が記載されています。 どんな商品が、いくらで発注を受けたかについて、記載した書類です。 中国の国際貿

    中国の外貨貯蓄高が増える理由 中国貿易の観点から - 小谷 まなぶ
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