昨年から、埼玉県川口市で「在日クルド人」が犯罪を行ったり地域住民と軋轢(あつれき)を生じさせたりしているという問題がにわかに騒がれている。 東京との県境から荒川を挟んですぐの川口市の面積は約62平方キロメートル。人口は約60万人で、県庁所在地であるさいたま市に次いで県内2位。最近では「ガチ中華」で有名になっている西川口エリアには、中国人のほかにもクルド人を含む外国人が多く住んでいる。 その川口と隣接する蕨(わらび)市の面積は約5平方キロメートル。日本最小の「市」だ。人口は約7万5千人で、日本で最も人口密度が高い都市でもある。そして、川口市と同じく蕨市にもクルド人が多く住んでいる。 「在日クルド人と共に HEVAL」は蕨市・川口市を中心に活動するボランティア団体。HEVALとはクルド語で「友達」を意味する。代表である温井立央氏の本業は編集者であり、2016年に蕨市所在の出版社「合同会社さわら