2017年6月14日、ロンドン西部ケンジントン地区の公営住宅グレンフェル・タワーで80名以上の死者をだした火災事件が起きました。日本でも比較的詳細に報道されたのでご記憶の方も多いでしょう。24階建ての建物があっという間に火の手に飲まれ、ほぼ全体が焼け落ちるという、とても印象の強い火災事件でした。しかし、今日においても事件は終息に至ってはいません。なぜこのような激しい火災事件になったのかという点について議論が続けられているためです。報道を見る限り、外装壁に使われた可燃性の建材に原因を求める説が有力なようです。外装壁の修復工事に際して、燃えやすい建材が使われ、それが今回のような激しい火災につながったというのです。 これに関連して、なぜ可燃性の建材が使われたのか、疑問に思う方も多いでしょう。住宅を燃えやすくする理由などないはずですから。イギリスでの報道によると、可燃性の建材が採用されたのは耐火性
シェイクスピアの歴史劇は日本ではなじみが薄く、なかでも『ヘンリー五世』はほとんど上演されたことがありません。しかし、本国イギリスでは人気の高い演目で、ヘンリー五世は類まれなるリーダーシップを発揮して逆境を乗り切った国王の鑑として、ひろく知られています。第二次世界大戦中には、戦意昂揚のためにローレンス・オリヴィエが監督・主演を務めた映画も撮られました。 しかし、シェイクスピアは、ただ愛国心をかきたてるだけの戯曲を書いたわけでもありません。2003年、当時のイギリスのブレア首相がイラク進攻に踏み切ったとき、ロンドンのナショナル・シアターが舞台にかけたのは『ヘンリー五世』でした。はたして戦争に大義があるのかどうか、観客といっしょに検証してみようというのが芸術監督の意図だったのでしょう。 このように多様な解釈を許す魅力的な戯曲が、5月から初台の新国立劇場で上演されます。東工大リベラルアーツ研究教育
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く