日本郵政グループが大会新記録で史上8チーム目の2連覇を果たした11月22日の第40回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)。実はエースの鈴木亜由子(29)ら複数の選手にけがが相次ぎ不安を抱えていたが、陸上長距離界では異例の「マル秘」トレーニングを取り入れ、宮城路に合わせてきた。 終盤の5区で積水化学との55秒差をひっくり返し、首位を奪い返した東京オリンピック・マラソン代表の鈴木はレース後、思わず本音をこぼした。「私が走れなかった間も練習を積んでいたみんなのために、やらないといけなかった」。脚に違和感を抱え、ギリギリの状態で大会に臨んでいたのだ。 鈴木は1月の米国合宿中、右太もも裏の肉離れを起こし、約4カ月後に走り始めてからも足の裏や甲に痛みが相次いだ。8月末にチーム練習に復帰したが、駅伝の約3週間前の10月31日、1月と同じ箇所に再び違和感が出た。精密検査で異常なしと診断されたものの、