オイスカはアジア・太平洋地域を中心に活動する日本発祥のNGO。1991年にフィリピンから始まった「『子供の森』計画」は、27年目を迎える現在までに、36の国と地域で累計5000の学校が活動に加わってきた。 子どもたちを中心とした活動を始めたのはなぜだったのか。オイスカ海外事業部の諸江葉月さんはこう語る。 「オイスカは80年代からアジア・太平洋を中心とした各地で地域住民による植林活動に取り組んでいます。しかし、森林保全のプロジェクトは、地域の方々の理解を得るのが難しく、なかなか活動が定着しないという問題がありました。苗木はお金になるので、植えたそばから盗まれてしまうこともあったそうです。ところが、自分の子どもたちが苦労して植え、大切にしている苗木となると、大人たちも一緒に守っていく意識が芽生えてくる。草刈りの作業の日にお母さんたちが炊き出しに来てくれるなど、少しずつ、地域をあげて応援するムー