尖閣諸島沖の漁船衝突をめぐるビデオ流出問題で、海上保安庁の外部有識者委員会は24日、再発防止策の中間報告をとりまとめた。 委員会は、ビデオ流出の背景に情報管理に対する海保のチェック機能の不備があったと分析。映像を流出させた神戸海上保安部の元保安官は「公務員としての基本的な意識や理解が十分でなかった」と断じた。 広い海域を所管する海保では従来、情報共有のために庁内のネットワークに職員のパソコンからアクセスができた。このため報告書は「故意や過失があっても情報が流出しない対策が必要」と指摘。捜査情報を別のシステムで扱ったり、データを持ち出そうとすると暗号化されて読み取れなくなったりする方法を採り入れるといった対策を提言した。