スリランカ議会は1月24日、オンライン安全法を可決した。同法は表現の自由と反対意見への弾圧に利用されるおそれがあり、同国の人権に深刻な打撃を与えかねない。当局はこの法律を廃止し、スリランカのすべての人の人権を保障しなければならない。 新法には、国際人権基準を満たしていない部分が多数ある。例えば、表現の自由やプライバシーの権利を制限するような過度に広範な規定や、「オンライン安全委員会」が指定・通告する「禁止発言」などのあいまいで主観的な罪もそうだ。 表現の自由とプライバシーの権利は、スリランカも加盟する市民的および政治的権利に関する国際規約(自由権規約)で保障されている。 スリランカでは、経済危機と政府の緊縮財政で市民が厳しい生活を強いられる中、人びとは苦難に立ち向かい、抗議の声をあげている。そのような中で今回の新法は、市民社会をさらに制限し、政府批判を弾圧する手段に利用されることになるだろ