シンガポール政府は平日の午前7時45分以前にMRT(地下鉄・高架鉄道)の駅改札を通過する乗客の運賃を無料にする。朝の通勤時の混雑を解消するための試験的な措置で、今年6月24日から1年間実施する方向だ。対象となるのはラッフルズ・プレイスやシティホールなど中心部の16駅で、7時45分から8時までの間に改札を出た乗客も0.5シンガポール(S)ドル(約40円)を割り引く。現地紙トゥデーなどが報じた。 陸上交通庁によると、現在、16駅の利用状況は7時45分以前の改札通過者が1万8000人なのに対し、以降の7時46分〜9時が11万2500人となっている。政府は今回の措置で10〜20%の通勤客が利用時間を移すと試算する。無料化する運賃と割引分を合わせた約1000万Sドルは政府が負担するという。 実施発表後の評判は上々だ。16駅には40以上の公共機関があり、1万4000人の職員が今回の措置によって恩恵