「関西と関東では保護者の意識に差があります。関西で灘中学に受かって辞退する子はまずいませんが、東京だと筑駒(筑波大学附属駒場中学校)や開成に合格しても、偏差値ではワンランク低い学校に進学するケースがしばしばあります。共学に行きたい、家から近いといった理由での選択もありますが、『この子は最難関校でついていけるだろうか』と心配し、別の学校に入れる保護者もいます。 ただ、僕が知っている限りでは、ワンランク下の学校を選んだからといって、必ずしも“深海魚”にならないともいえないように感じるんですよ」 「繰上げ合格」で難関校に入学する不安 以前、私は不登校児の保護者たちを取材したことがある。その中には難関校や進学校の「深海魚」とされる子供たちも多くいたが、彼らはギリギリの成績で合格したというわけではなかった。そのときの感覚では、たしかに「入学時の成績」と、「入学後についていけなくなるかどうか」の間には