2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故により、多くの放射性物質が含まれる水が海洋へ流入したと言われています。JCOPEグループでは、日本沿海域の海流予測システムの結果を利用して、海洋に流入した放射性物質の広がりについてシミュレーションを行っています。福島第一原子力発電所の事故発生後の3月21日からこれまでに、放射性物質が海洋表面をどのように広がってきたかの再現計算を行うとともに、1ヶ月程度先までの予測実験も試みています。これまでに得られた結果の一部は、文部科学省からの合計5回プレス発表されています。その後も、新たに観測されたデータをモデルに取り込み、再現計算の更新を行うとともに、予測計算も継続しましたが、2012年6月をもって計算を終了しました。 この間にJCOPEグループの行った予測計算の経緯は、以下の論文にまとめられています。 宮澤泰正, 升本順夫,