教師による子どもへのわいせつ・セクハラ行為が後を絶たない。守ってくれるはずの先生から傷つけられる児童、生徒たち。背景に何があるのか。 「背景に圧倒的な力関係の差」 中学の部活動で、顧問から服を脱がされたり、指をなめさせられたりするが、「儀式」と呼んで耐えている――。NPO法人「スクール・セクシュアル・ハラスメント防止全国ネットワーク」(大阪府守口市)に寄せられた声の一例だ。 相談は、小、中学生や高校生、親たちから年間に100件ほど。心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したり過食症になったりする深刻なケースが多いという。亀井明子代表は「背景には、教師と生徒の圧倒的な力関係の差がある」と指摘する。 亀井さんによると、子どもは、内申書や部活動の選手選びなどに響くことを恐れ、教師に抵抗しにくい。尊敬していると「指導のため」との言葉を信じてしまうこともあり、加害教師は「子どもが拒否しなかった」「