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ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (27)

  • 世界の経済的不平等について知っておくべき10のこと - himaginary’s diary

    をKathleen Geierというシカゴ在住のライターが自ブログで挙げている(H/T Economist's View)。 世界経済の不平等を計測するのは非常に困難 各国が実施する国別の調査はあるが、世界規模の統一的な所得に関する家計調査は存在しない。 国別調査は質や質問や手法が標準化されていない。さらに以下の問題がある: 何が所得かという問題。例: 自作農の所得をどう記録するか 医療保険(ある国では無料の皆保険、ある国では被雇用者の民間給付パッケージ)を所得として扱うかどうか 人々は得てして所得を正確に記憶していない。 所得形態が定期的に支払われる賃金でなければ無理からぬこと 富裕層貧困層も正しい値が得られない傾向がある。 多くの調査では開示所得に上限制約を掛けるため(topcoding*1)、富裕層の所得を過小評価する 異なる国の家計調査をつき合わせる際の通貨換算の問題。 経済的不

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  • 経済学徒が知っておくべき5つのこと - himaginary’s diary

    についてハーバード公衆衛生大学院(Harvard School of Public Health)のDavid Hemenwayがreal-world economics reviewなる学術誌の直近号に書いている(H/T Mostly Economics)。 以下がその5項目: 人間は孤立した生き物ではなく社会的動物である 嗜好は変更可能で、特に子供と若者においてそうである 世の中には子供と若者が大勢いる(経済学の教科書にはほとんど姿を見せないが) 小売の購入者が自分の買う製品について詳細な情報を持っていることは滅多にない 大企業(やその他の経済的機関)は社会的および政治的な力をかなり持っていることが多い 当初Hemenwayは、機会コスト、限界分析、モラルハザード、外部性、囚人のジレンマゲーム、といったことを挙げようとしたが、結局は経済学に教科書にあまり出てこない上記項目にしたという。

    経済学徒が知っておくべき5つのこと - himaginary’s diary
  • HSBCの円相場予想 - himaginary’s diary

    HSBCのDavid Bloomチームの来年末までの円相場予想をFT Alphavilleが紹介している。 円相場の推移を考えるに際しHSBCチームは、アベノミクスを約束、行動、結果の3つの局面(フェーズ)に分け、さらにその中で4つの分岐点を考えている。 約束局面 既に終了 行動局面 分岐点1:日銀の新執行部は積極的な金融緩和派となるか? 分岐点2:日銀は速やかに抜的な緩和政策を実施するか? 分岐点3:自民党は参院選に勝利するか? 結果局面 分岐点4:日銀は2%のインフレ目標を達成し、実質成長をもたらすか? その上で、円相場の推移を以下のような樹形図で表わしている。 赤矢印が彼らの予想であるが、日銀の新執行部は積極的な金融緩和派となるものの、抜的な緩和政策の実施には至らず、2%のインフレ目標の達成もならず、参院選の結果如何に関わらず2014年末には円相場は1ドル=80円に戻る、というの

    HSBCの円相場予想 - himaginary’s diary
  • 第一種過誤を恐れる物理学者、第二種過誤を恐れる経済学者 - himaginary’s diary

    CERNが光速を超えるニュートリノを観測したという今話題の発見に事寄せて、Econospeakでピーター・ドーマンが経済学者と物理学者の統計的過誤への態度の違いについて論じている。 以下はその概要。 今回のOpera(Oscillation Project with Emulsion-Tracking Apparatus)チームの発見について、プロジェクトに関わっていたメンバーの中には自分の名前を出さないように要請した者もいたという。 その理由は、これだけ常識を覆す発見だと、誤りである可能性もまた大きいからである。測定誤差が12メートルあれば、結果は引っ繰り返る。 後に誤りと判明した発見に自分の名を連ねた物理学者は、経歴に回復不能に近い傷を負う。以前説明したように、自然科学者は第一種過誤(偽陽性)を非常に深刻に受け止めるのだ。反面、第二種過誤(偽陰性)はそれほど問題にならない。 一方、経済

    第一種過誤を恐れる物理学者、第二種過誤を恐れる経済学者 - himaginary’s diary
  • 流動性の罠にはゼロ金利は関係無い - himaginary’s diary

    とStephen Williamsonが書いている(Marginal Revolution経由)。 彼はまず、名目金利は交換媒体としての貨幣の稀少性を表わすもの、と定義している。そして、その名目金利がゼロに達すると、交換媒体としての貨幣の稀少性は消滅し、貨幣は他の金融資産と何ら変わらなくなる、と述べている。これは、21日のエントリで紹介したRognlieの議論と――Rognlieが価値の尺度という貨幣の機能から金利を捉えたのに対し、Williamsonが交換の媒体という貨幣の機能における稀少性という観点から金利を捉えた点を除けば――基的に同じである。 しかしWilliamsonは、この時に生じる流動性の罠を「祖母の時代の流動性の罠(Grandma's liquidity trap)」と呼び、現代の流動性の罠(contemporary liquidity trap)はもはやこれとは違ってき

    流動性の罠にはゼロ金利は関係無い - himaginary’s diary
  • 地産地消は環境に良くない - himaginary’s diary

    とEd Glaeserがボストングローブに書いている(原題は「The locavore’s dilemma」;Economist's View経由)。 その理由は以下の通り。 2008年のカーネギーメロン大学の2人の研究者の調査によると、米国産の物の消費は一家計当たり年間8.9トンのCO2に相当する温室効果ガスを生み出す。そのうち物の配送から生み出されるのは0.4トンである。また、農作物の供給網上の輸送から生み出されるものの総計は一家計当たり年間1トンである。 我々は、配送を縮減することによる環境へのベネフィットと、物を必ずしも最適ではない栽培地で生育することによる環境へのコストを比較衡量する必要がある。例: 最近の英国での調査によると、英国産のトマトの消費はスペイン産のトマトの消費の約3倍の温室効果ガスを生み出すという。寒い英国でトマトを生育することによって費やされる余分なエネルギ

    地産地消は環境に良くない - himaginary’s diary
  • 幸せな場所では自殺が多い - himaginary’s diary

    という主旨の論文がJournal of Economic Behavior & Organizationに受理されたという。書いたのは、英国のウォーリック大学のAndrew J. Oswald、NYのハミルトン大学のStephen Wu、そしてサンフランシスコ連銀のMary C. DalyとDaniel Wilsonという4人の研究者である。論文の原題は「Dark Contrasts: The Paradox of High Rates of Suicide in Happy Places」。 EurekAlertに紹介記事が載っているが(Economist's View経由)、それによると、今回の研究の特徴は、米国内のデータを用いて分析したことにあるという。以前から、幸福度の高い国で自殺率が高いことは知られており(特にデンマーク)、この研究でも、カナダ、米国、アイスランド、アイルランド、

    幸せな場所では自殺が多い - himaginary’s diary
    sawarabi0130
    sawarabi0130 2011/04/26
    まわりがリア充であればあるほど、満たされない人はその格差による絶望感が大きい、ということなのかな。日本の場合はまたそれとは別の大きな問題がありそう。