「陸上自衛隊普通科連隊は熊本城を落とせるか?」。防衛省が編集協力し、扶桑社が発行する自衛隊情報誌「MAMOR(マモル)」の11月号がこんな特集記事を載せている ▼自衛隊がタイムスリップして戦国大名と戦う「戦国自衛隊」という映画が昔ヒットしたが、その発想を使った企画だ。シミュレーションしたのは城郭専門家と元自衛官の戦略分析家である ▼城内に捕らわれた隊員救出のため、軍勢1千人がいる熊本城を普通科連隊800人が夜明けから日没までの1日で攻撃する。熊本城側の装備は火縄銃、弓矢、日本刀。一方の自衛隊は自動小銃、狙撃銃、手りゅう弾という設定だ ▼仮想分析の結果どうなったか。天守閣を落とすどころか、城の主要エリアにも入れない-という状況が推定されるという。ミサイルや戦車など大型火器は使わないという設定上の制約はあるものの、現代の武器と戦術を備えた自衛隊にとっても熊本城の守りはそれほど堅い ▼熊本城の天