耳の不自由な子供たちが歩道に倒れて動けなくなり、駆け付けた職員らが「頑張れ」と手話を使い、必死に励まし続けた--。大阪府立生野聴覚支援学校(大阪市生野区)のすぐそばで1日、下校中の児童と教諭がショベルカーにはねられ、5人が死傷した。聴覚障害のある児童のため、通学路での安全運転を呼びかけていただけに、住民らはショックを受け、悲痛な表情を浮かべた。 ショベルカーの後方で車を運転していた40代の男性によると、砂を積んだショベルカーが突然速度を上げ歩道に向かった。男性が降りて駆け寄ると、児童らが車体の周りで倒れていた。近くの病院にいた男性(64)は「児童らを、教諭らが手話を交えて声を掛けながら心臓マッサージなどをしていた」と現場の様子を振り返った。