和歌山県の仁坂吉伸知事は8日記者会見し、誘致を目指す統合型リゾート(IR)に関連し、基本構想を発表した。カジノの利用者の独自のギャンブル依存症・破産リスク対策として(1)使用可能な金額に個別に上限を設ける(2)県内の小中高でギャンブルの危険性を
和歌山県の仁坂吉伸知事は8日記者会見し、誘致を目指す統合型リゾート(IR)に関連し、基本構想を発表した。カジノの利用者の独自のギャンブル依存症・破産リスク対策として(1)使用可能な金額に個別に上限を設ける(2)県内の小中高でギャンブルの危険性を
妊婦や産後まもない母親の自殺を防ごうと、行政が専用の相談窓口を設けるなどの取り組みを始めている。子育てに悩み自殺願望を抱く母親は少なくないが、妊産婦に限った統計はなく、実態はよく分かっていない。関係者は「見過ごされてきた妊産婦の心のケアに目を向け、社会全体で防ぎたい」と話す。「初めての子育てへの使命感で自分を追い込んでいた」。関東地方に住む30代の女性会社員は長男(3)の出産直後から不眠に悩ま
ギャラクシー・マカオのカジノ入り口。17年の売上高は施設全体で約6000億円を超える=マカオ・コタイ地区の「ギャラクシー・マカオ」で2018年3月、小原擁撮影 カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案が先月27日に閣議決定され、国会に提出された。マカオなどのカジノ先進地では巨額の経済効果を生んでおり、日本でも複数の自治体が誘致に名乗りを上げる。しかしカジノには、ギャンブル依存症や資金洗浄といった社会的問題がつきまとい、野党のほとんどが法案への反対姿勢を示す。森友・加計(かけ)問題などを巡り国会が混乱する中、法案の成立は見通せない。【松倉佑輔、小原擁、五味香織】
精神障害者の家族会で構成する全国精神保健福祉会連合会(本條義和理事長、通称=みんなねっと)は13日、大阪府寝屋川市、兵庫県三田市で精神障害者が自宅で家族により長期間監禁された事件が発覚したことを受け、見解を表明した。家族が社会から孤立し、ストレスを抱えているとして、医療アクセスの改善などが必要だと訴えた。 監禁事件の背景に、「治療を受けることへの抵抗感」「周囲から隠そうとする心理」「病状が悪化したときにとる手段がほとんどないこと」があったとみている。 寝屋川の事件では統合失調症の女性(33)が10年以上監禁された末、昨年末に死亡。三田の事件では精神障害のある男性(42)が20年以上監禁され、今年1月に福祉施設に保護された。 同連合会が4月3日に公表した全国調査によると、日中、家にいて何もしない精神障害者が2割いること、家族の7割が日常的にストレスを抱えていることが分かった。 同連合会は調査
熊本県に寄せられたアルコール依存症に絡む相談件数が2017年度は211件に上り、熊本地震(16年4月)前の15年度の58件に比べて3・6倍と急増していることが、県への取材で分かった。最大震度7の激震が2度襲った地震では自宅や仕事を奪われた被災者が多い。過度のストレスを解消するために酒に頼ったという相談もあり、県は専門のソーシャルワーカーを窓口に配置するなど態勢を強化して相談に応じている。 県は県精神保健福祉センター(熊本市東区)で保健や福祉に関する相談を受けている。その電話相談のうち、アルコール依存症についての相談は地震前の5年間は年間50~80件台で推移していたが、熊本地震があった16年度は149件と15年度の約2・6倍となり、17年度は211件に増えた。
厚生労働省は、「地方公共団体による精神障害者の退院後支援に関するガイドライン」を作成した。都道府県や保健所設置自治体が対象で、退院後の支援が必要な精神障害者に関して、医療などの支援内容を記載した退院後支援に関する計画を作成する必要性を指摘。本人や家族などの支援者に対しても「計画作成に参画できるよう十分な働きかけを行う必要がある」としている。【新井哉】 ガイドラインでは、措置入院について、都道府県知事などが退院の決定を行うことに触れ、「退院後支援についても、自治体が、入院中から入院先病院と協力しつつ検討を行う必要性が高い」との見解を示している。 退院後の支援対象...
「不妊手術されたなんて、誰にも言えなかった」。10代後半で強制不妊手術を受けたという札幌市の小島喜久夫さん(76)が語り始めた。若いころに受けた差別、子どもをつくれなくなった悔しさ、妻に隠し通したつらさ、今も続く腹部の痛み--幾重にも苦しんだ人生を振り返った。【安達恒太郎】 周囲から差別 50年以上たっても、忘れられない言葉がある。10代後半で精神科に強制入院させられ、「優生手術をする」と聞き慣れない言葉を口にした看護師に聞き返したときのことだ。「あんたたちみたいなのが子どもをつくったら大変だから」。院内には同年代の若者らがいた。同じ不妊手術を強制されたとみられる「あんたたち」だった。 小島さんは生後まもなく、北海道石狩町(石狩市)の農家に引き取られた。子どもがいなかった養父母との関係は、弟たちが生まれると冷え込んだ。周囲から「もらい子」などと差別を受けた。中学卒業後、印刷会社に就職したが
刑務所や少年院を出た人たちの社会復帰や自立支援を行っている更生保護施設「端正会」(和歌山市黒田)が、全面改築された。入所する男女の生活空間を明確に区別し、防災設備なども整備。11日には内覧会が開かれ、居室や食堂などが公開された。 端正会は大正2年、支援を開始し、昭和5年から現在の場所で活動する県内唯一の更生保護施設。全国に14カ所ある女性が入所できる更生保護施設のうちの一つで、毎年約100人の入所を受け入れている。窃盗や覚醒剤に関わる事件で逮捕され、有罪になった人が入所者の約8割を占め、高齢者や女性も増えているという。 施設の老朽化などに伴って改装されることになり、昨年6月に着工。これまでは男女共用スペースが多く、男女間トラブルや覚醒剤中毒者同士の交際につながる可能性も危惧されていたため、居室や食堂、洗濯室、出入り口を男女別に新設し、生活空間を区別した。 耐震構造を備え、地域貢献の一環とし
障害のある長男(42)を檻(おり)に閉じ込めたとして、兵庫県三田市の無職山崎喜胤(よしたね)容疑者(73)が監禁容疑で逮捕された事件で、長男が1月に保護された際、片目を失明しており、もう一方の目もほぼ見えない状態だったことが捜査関係者への取材でわかった。県警は長男が檻での生活を20年以上強いられていたとみており、失明の経緯も捜査する。 一方、三田市は9日、高見智也健康福祉部長らが会見し、事件発覚の経緯や市の対応状況を説明した。 市によると、山崎容疑者は20年以上前、長男について複数回、市に相談していた。長男は障害者手帳を持っていたが、市の福祉サービスを利用したことはなかったという。 市は今年1月16日、福祉関係者からの連絡で「行動を制限されている障害者がいる」と把握。山崎容疑者と連絡をとり、障害福祉課の職員らが2日後の18日に自宅を訪ね、檻にいる長男を初めて確認したという。 市はこの時点で
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