宇宙航空研究開発機構(JAXA)、日本原子力研究開発機構(原子力機構)、東京電力の3者は3月29日、「超広角コンプトンカメラ」(画像1・2)による放射性物質の可視化に向けた取り組みとして、2月11日に行った線量測定および撮像試験による実証試験と、同カメラについての解説を行った。 画像1。超広角コンプトンカメラの原理実証モデル。ここでは超広角コンプトンカメラを構成する2ユニットが写されている(JAXAの配布資料より抜粋)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)、日本原子力研究開発機構(原子力機構)、東京電力の3者は3月29日、「超広角コンプトンカメラ」(画像1・2)による放射性物質の可視化に向けた取り組みとして、2月11日に行った線量測定および撮像試験による実証試験と、同カメラについての解説を行った。 画像1。超広角コンプトンカメラの原理実証モデル。ここでは超広角コンプトンカメラを構成する2ユニットが写されている(JAXAの配布資料より抜粋)
目次へ 公開: 2011年8月4日 / 最終更新日: 2012年4月1日 更新情報を Twitter で伝えます 放射線と原子力発電所事故についてのできるだけ短くてわかりやすくて正確な解説 本文(「内部被ばくもシーベルト(でも、ややこしい)」)にも書いたように、内部被ばくによるリスクも、シーベルト(Sv)を単位にする実効線量に換算して、外部被ばくと同じように扱うやり方が ICRP などが認める「公式の考え」の一部になっている。 不幸にして内部被ばくが日常の話題になってしまった今日の日本では、このようなリスクの評価がどういう考え方で、どういう手続きを踏んで行なわれているかは、新たな「常識」として知っておくべきことになったと思う。 内部被ばくについては様々な議論があるわけだが、「公式の考え」を擁護するにせよ批判するにせよ、リスク評価の基本は知っておいたほうがいい。 ここでは、ICRP の内部被
ガイガーカウンターは、専門的な分野の特殊な機械なので、扱いがとても難しいものです。 正しい位置で正しい測り方をしないと、正しい数値が測れません。 2011年6月11日、GCM(ガイガーカウンターミーティング)で野尻美保子先生の行った説明を、鈴木みそが漫画化したものです。 ※この作品はパブリックドメイン(著作権フリー)ですから、コピーも配布も自由です。 転載の許可も必要ありません。(ただし内容を改変しないでください)
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 今週の金曜日(7月8日)、東京大学で「震災、原発、そして倫理」という緊急討論会が開かれます。既にお伝えした通り、哲学の一ノ瀬正樹さんの問題設定と進行で島薗進(文学部宗教学)、中川恵一(医学部放射線科)、影浦峡(教育学部情報リテラシー)の皆さんとご一緒して、私も議論に参加する事になっています。 その中で扱う、とりわけ基礎的な話を記したいと思います。当然ながら分かりにくい点が多いと思います。ツイッター などでもご質問を受けられますので、気軽にお問い合わせ下さい。 「ミクロな世界」と「マクロな世界」 さて、私たちの住む世界は「自然法則」に支配されています。夢の中などは別として、現実の空間では誰もその支配を免れることはできません。 りんごは木から落ち
一部で出回っているらしい「放射線被ばくから子どもを守るために」という冊子*1についてまとめました。見てない方は特にみる必要もないですが、一応間違いを指摘しておきます。本当は、「読むに値しない」で片付けたい内容ですが要望があったので、以下冊子を引用しながら解説します。 6/6追記 タイトルが紛らわしかったので変更しました。タイトルの最後に「のウソ」を付記。 10年後、20年後になってから現れる晩発性障害の危険性を考慮していません 明らかな間違いです。原発敷地内を除き、現在の放射線量で問題となるのは晩発性障害だけです。取られている対応は、晩発性障害を軽減するための措置であり、晩発性障害の危険性を考慮しなければ対応を取る意味はありません。 国の設定する基準は「ぜったいに安全」と言える基準ではないことが、多くの放射線医学の専門家によって指摘されています。しかし、4月1日に厚生労働省が公表した『妊娠
放射線というものは、どんなに微量であっても、人体に悪い影響をあたえる。しかし一方では、これを使うことによって有利なこともあり、また使わざるを得ないということもある。 その例としてレントゲン検査を考えれば、それによって何らかの影響はあるかも知れないが、同時に結核を早く発見することもできるというプラスもある。そこで、有害さとひきかえに、有利さを得るバランスを考えて、【どこまで有害さをがまんするかの量】が、許容量というものである。 つまり許容量とは、利益と不利益とのバランスをはかる社会的な概念なのである。 岩波新書「安全性の考え方」*1武谷三男編 P123 引用者が適時改段 ICRP(国際放射線防護委員会)では、当初は放射線被曝と健康リスクについては、閾値があるという立場だったのだけど、次第に武谷をはじめとする日本の核物理学者の提唱した閾値なし仮説(LNT仮説)を採用するようになってまいりまし
福島第一原子力発電所の状況について、当初の状況についていくつか気になる海外報道が出て来たのでブログに記しておきたい。福島第一原発のGE製Mark Iはそもそも欠陥だったのかもしれないという疑いがある。 その前に、日本ではメルトダウンや早期に空焚きになっていたことが話題だが、この件についてはNRC文書を扱ったエントリ(参照)の言及から十分想定された範囲のことでもあり、報道が続くわりにはさほど大きな変化はない。NRCとしても5月16日、24時間体制での監視を解除した(参照PDF)。毎時監視を続けるほどの大きな変化はないとのNRCの予想が含まれていると了解してよいだろう。ただし、NRCが示唆した80キロ圏内の退避については依然解除はされていないようなので潜在的な危険(2号炉の崩壊など)は残っているのだろう。 当面に気になるのは、3号機と4号機燃料プールだろうか。18日TBS「3号機注水、十分届い
■「ETV特集 ネットワークでつくる放射能汚染地図 ~福島原発事故から2か月~」の番組に対する批判 http://togetter.com/li/136452 ■原子力安全研究グループ http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/ ●福島事故、スリーマイル島事故、チェルノブイリ事故関連資料 ・グループの目的 続きを読む
前回、核融合研究の目途が狂いっぱなしであることを説明した。そのブレイクスルーは存在するのだろうか。その期待が掛けられたのが、慣性閉じ込め式核融合である。 慣性閉じ込め方式はローソン条件のうち、閉じ込め時間を極端に削り、温度と密度(圧力)を増大させる方式だ。具体的に云うと、含重水素ペレットに周囲から高強度レーザーパルスを入射し、その照射衝撃で高圧・高温状態を発生させ条件を満たさせる、と云うもの。高密度を維持するのは短時間に生じる衝撃でペレット自身の慣性によるため、慣性閉じ込めと呼ばれる。 この方式は日本では大阪大学で研究が進められ、年々より強力なレーザーにして、短パルス化、短波長化、多本数化を進めている。アメリカではエドワード・テラーらによる研究がロスアラモス研で進められている、との事で立花隆が期待しているようだ。そのことは、かつて書いた。 こちらも当初より設備も設備投資も膨らむ一方で一向に
1994年3月16日にNHKが放送した、「現代史スクープドキュメント 原発導入のシナリオ~冷戦下の対日原子力戦略~」を3回に分けて文字に起こした。今回は第1回目。米ソが水爆開発に躍起になっていた最中の1954年、極秘におこなわれていたビキニ水爆実験で、第五福竜丸が被ばくし、放射能パニックに陥った日本。そんな中、アイゼンハワー大統領が核の平和利用と唄った「原発」を日本に作るため、「毒は毒をもって毒を制す」という題目を掲げた柴田秀利(TOP画像右)という男が暗躍し、読売新聞社主、正力松太郎(TOP画像左)とアメリカをつなげた。福島第一原発事故真っ只中の今、当時の状況と重なるところもあるのではないだろうか。 去年12月アメリカ政府は核開発に関わる隠された事実を明らかにした。 字幕「プルトニウムの人体への注射」 字幕「ベータ線に対する皮膚の反応」 冷戦が本格化した1940年代後半から50年代、放射
■東電/保安院の一ヶ月分の発表 11/24am9:31-pm5:05サイトバンカ建屋からプロセス主建屋へ高線量保管水を移送 11/25pm2:54サイトバンカ建屋からプロセス主建屋へ高線量保管水を移送 12/13am07:51電源強化工事に向けて2号機滞留水移送ポンプの電源を停止するため、集中廃棄物処理施設内雑固体廃棄物減容処理建屋(高温焼却炉建屋)の水位調整を実施。ベッセル交換のため停止(12/12)している新型セシウム吸着装置は、12/14日まで停止予定。なお、旧型セシウム吸着装置については運転を継続 12/16am9:10雑固体廃棄物減容処理建屋の大物搬入口付近の内壁面に設置してある分電盤に焦げ痕を発見。火や煙等の発生がないことを確認。同日am9:19本事象について富岡消防署へ連絡。同日am10:28当該分電盤への電源供給を停止。同日pm0:05公設消防により、火災ではないと判断。
危機と対応の混乱が続く福島第1原子力発電所。この国には、この「フクシマ」を含め54基の原子炉がある。そもそも被爆国であり地震国でもある日本に、なぜ、これほど多くの原発が造られたのか? 「原子力の戦後史」をひもといた。【浦松丈二】 ◇米国の「冷戦」戦略受け導入 政治主導で推進、議論尽くさず <ポダムとの関係は十分成熟したものになったので、具体的な協力申し出ができるのではないかと思う> 早稲田大学の有馬哲夫教授(メディア研究)が05年、米ワシントン郊外の国立第2公文書館から発掘したCIA(米中央情報局)機密文書の一節である。終戦直後から60年代までに蓄積された474ページにわたるその文書には、日本に原子力事業が導入される過程が詳細に描かれていた。 「ポダム」とは当時、読売新聞社社主で日本テレビ社長だった正力松太郎氏(1885~1969年)の暗号名。原子力委員会の初代委員長を務め、のちに「日本の
非常に怖いタイトルだが、東京で、放射線管理区域(wiki「放射線管理区域」)に相当するほどの高い放射線が、暫定的にだが検出されている。2011年4月27日、衆議院決算行政監視委員会での自由民主党・無所属の会、村上誠一郎氏の質疑を文字に起こした。内容は多岐に渡る。東京で放射能1平方cmあたり3ベクレル検出されたこと。放射能汚染水の浄化に1万トンあたり2億円程度かかる見込みであること。海洋汚染に対しての海外からの損害賠償請求された際の責任の所在がわからないこと。原子炉内の燃料棒がぐしゃぐしゃになって取り出せないだろうこと。原子力安全委員会、委員長の班目春樹の薄ら笑いまじりの答弁もある。 村上誠一郎「それでですね、今回のですね、いろんな汚染でですね、ほとんど知らされてないんじゃないかなあと思うんで、2、3説明したいと思います。」 村上誠一郎「まずですね、その…ちょっとすいません、小さい部屋だと思
本日、玄海原発プルサーマル化前のシンポジウムの動画をまとめた記事「小出裕章(京大)と大橋弘忠(東大御用学者)のプルトニウム論戦動画まとめ」を書きました。その動画の中で、小出氏があまりにわかりやすくプルサーマル発電事情を説明していたので、その箇所だけ文字に起こしました。図解やグラフをふんだんに用いて、誰にでも理解できるように説明しています。素晴らしいです。 (動画の7:26から) 字幕「京都大学原子炉実験所助手 小出裕章」 小出「まずあの基本的にプルサーマルはどういうものなのかということを聞いていただきたいと思います。私は68年に原子力の平和利用というものに大変な期待をいだきまして原子核工学科という学問を選びました。」 小 出「どうして私が原子力に期待を抱いたかというと、化石燃料は使えばなくなってしまう、将来のエネルギーは原子力に頼るしかないという風に聞いたからで す。今ここにご参加中に皆さ
ネットでは武田邦彦氏を信用している人がそれなりにいる。武田邦彦氏を信用する理由もさまざまあるだろうが、「『御用学者』たちは原子力発電所は安全だなどと言っていた。武田氏は震災前から原発の危険性を指摘していた」「政府は言うことがコロコロ変わっている。武田氏のほうが信用できる」というものがあるようだ。少なくとも、そのような理由で、武田氏を信用するのは妥当ではないと私は考える。武田氏は、震災前は原発は安全だと言っていたし、震災前後で言っていることがコロコロ変わっているからだ。いくつか引用し、検証してみよう。強調はすべて引用者による。引用部分や強調が恣意的ではないか、という批判が予測される。引用元はすべて明示しているので、恣意的な引用がなされていないかどうかは、読者は適宜検証をおこなって欲しい。武田氏は、しばしば、引用元を明示せずに論評を行うが、私の引用の仕方を気にするような人は、武田氏はさらに信用
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