http://www.ir3s.u-tokyo.ac.jp/pages/236/all.pdf 地球温暖化問題は、複雑な問題であり実証結果を見なければ判断が付かないので、非常にありがたい文献である。これを読む限り武田他の論拠に対しきちんと反論がされており、地球温暖化問題が存在するのであろうという認識ができる。 しかし、Lomborgのコペンハーゲン・コンセンサスに対する反論はいただけないだけでなく、Lomborgの主張をきちんと理解できてないように思われる。 「貧困問題か気候変動か」というような問題設定は、言い換えれば「人間にとって水と食べ物はどちらが大事か」という無意味な問いに似ているように思われる。言うまでもなく、多くの食べ物は水分を含んでおり、答えは「両方とも非常に大事」でしかありえない。そして、実際に私たちがとる行動は、やはり(自分たちの遊興費などを切りつめるなどして)なんとか両方