力への意志(ちからへのいし、英:Will to Power、独:Wille zur Macht)は、ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェの後期著作に登場する、突出した哲学的概念のひとつである。 力への意志は、ニーチェの考えによれば人間を動かす根源的な動機である: 達成、野心、「生きている間に、できるかぎり最も良い所へ昇りつめよう」とする努力、これらはすべて力への意志の表れである。本人の著作では、「我がものとし、支配し、より以上のものとなり、より強いものとなろうとする意欲」[1]と表現される思想である。それだけであれば何の変哲もない権力主義の果てしないアッピールであるが、同時に、それを引き受けられない弱き者には自己を抹消する権利を与える。という思想である。このとき、権力主義に対置される民主主義は、後者に収まる。時は19世紀末で、ニーチェの故国ドイツは、隣国のフランスが既に現代フランスに続く共