先見の明を持つ人って言うと。 うん。 織田信長だよね。 なんてったって、火縄銃を大量導入してっから。 戦国大名が「無理やがな」って匙投げてんのに、モリモリ導入してっから。 騎馬隊、木っ端微塵にしてっから。 でもね。 先見の明を持ってたのは、信長だけではねえのよ。 そう。 私の父、浩二。 岸田家の信長と言っても、過言ではない。 信長は兵に、火縄銃を与えた。 父は私に、火縄銃に匹敵するブツを与えた。 一番記憶に古いブツは、ファービーだった。 皆さん、ご存知でしょうか。 一世を風靡した、ペットロボットですよ。 言葉を覚え、歌って踊り、成長する。 夢みたいなおもちゃ。 それが、ファービー。 1988年。 アメリカでブームになった後、タカラトミー社が日本で発売。 発売して5ヶ月間で、200万個が売り切れ。 マジのガチで品薄。大人気。 なんつーことはね、お子様には関係ねえのよ。 「ファービーを持つ人間