2020年12月20日、エズラ・ヴォーゲル氏が亡くなりました。90歳でした。戦後、日本の高度成長を支えた企業文化を1979年の著書『ジャパン・アズ・ナンバーワン』で米国に紹介。中国研究の第一人者としても活躍しました。 日経ビジネスは2019年11月に来日したヴォーゲル氏にインタビューしました。米中や日中など、国家間の緊張が高まる中、自身の人生を振り返り、「社会を研究するのなら、その国で友達をつくり、本当の人の心や歴史をよく理解した方がいい」と大学時代の恩師の言葉を引用して、「僕はその通りにやってきた。みんなそうすればいいのに」と語っていたのが強く印象に残っています。私たちへの“遺言”だったのかもしれません。 哀悼の意を表します。 ※追記:2020年12月22日 かつて『ジャパン・アズ・ナンバーワン』を著した東アジア研究の権威。米中対立を危惧する一方、東アジアの安定には日本や中国の正しい歴史