同居こそが「最大の親孝行」…? 私は1996年に遠距離介護を支援するNPO法人を立ち上げ、20年以上に渡り活動を継続しています。会員の多くは都市部に暮らす子。故郷で暮らす親の介護のみならず、生活全般をどのように支えれば良いのかと悩みを抱えています。 老親が遠い故郷で1人暮らしをしていると、多くの子は「同居、もしくは近居のほうが安心」と考えます。とはいえ、多くの場合、子には仕事があるので、親元にUターンすることは困難です。そこで、親を呼び寄せようとします。 「1人じゃ心配だから、こっちにおいでよ」と。 親にとって、この声がけは、暮らしを大きく揺るがすものとなります。 子は「親は喜ぶにちがいない」と自信満々のことが多いですが、親の受けとめ方はさまざまです。 「うれしい」と喜ぶ親がいる一方、「なんと言って断ろう」と悩む親もいます。 さて、これからお話しするタクヤさん(51歳:仮名、神奈川県在住)