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水城正太郎の検索結果1 - 15 件 / 15件

  • 陰謀論に陥らないために - 水城正太郎の道楽生活

    はじめに 陰謀論の記事を書いていて思ったのは、やはり陰謀論者への嘲笑が多いということでした。必要なのは誰かが陰謀論に陥ってしまう前に踏みとどまる手助けをすることであり、自身も陰謀論に染まらないように生活するということです。「自分は絶対に陰謀論に染まらない」などという慢心には特に注意すべきでしょう。 しかし、厄介なのは「陰謀論とは何か?」が定義しにくいことです。どうやらマルチ商法や情報商材商法、カルト、スピリチュアルなどにハマりやすい人が陰謀論にも染まってしまう、という傾向はあるようで、陰謀論そのものもそれらと同様の傾向を持ちやすいことがわかっています。 「陰謀論とは何か?」を解説してしまうと膨大なテキストが必要ですので、それは別の機会か様々な方の記事に頼るとして、ここでは「陰謀論とは思考法そのものである」という仮説を立てて検証していこうと思います。 思考とは何かを定義しておく 思考とは、科

      陰謀論に陥らないために - 水城正太郎の道楽生活
    • Jアノンの現在地 - 水城正太郎の道楽生活

      現在進行形の陰謀論として「日本におけるトランプ支持者たちが噂話をどうとらえたか」を追うことからはじまった一連の日記ですが、Qアノンの日本版、Jアノンと呼ばれる現象の現在地を記してひとまず終了しようかと思います。 なお本文は個人や団体、陰謀論そのものを揶揄することが目的ではありませんが、筆者は陰謀論に懐疑的な立場であることを断っておきます。故に削除、訂正には応じます。登場される方々の敬称は略させていただきます。 予備知識 Qアノンとは米国の匿名掲示板への投稿から始まったムーブメントで「米民主党系の政治家やユダヤ系の銀行家、リベラル系文化人の多くが秘密結社(ディープステート)のメンバーであり、それと対決するために市民たちに結集を呼びかける」というものです。2017年10月に『4chan』という米国の匿名画像掲示板に出没した“Q”が「自分は政府の機密組織にアクセスできるメンバーである」として上記

        Jアノンの現在地 - 水城正太郎の道楽生活
      • 陰謀論の記録 - 水城正太郎の道楽生活

        本記述の概要 これはトランプ支持者たちがTwitterで流したTweetを時系列で抜書し、陰謀論が拡散する様子を記憶しておくために書かれました。 そこから導き出される結論としては、陰謀論に特有のワードと展開について知っておき、それに警戒すべきではないか、というものです。 予備知識 2016年の大統領選よりこの陰謀論ははじまります。詳細はニュース記事に頼ります。 www.newsweekjapan.jp もしこれをフェイクニュースであり、マスコミの捏造であると考えるなら、本記述を最後まで読み、“目覚めた”状態をやめるべきであると言えます。 最初に提示されたのは「米民主党がディープステートと呼ばれる一団に操られており、彼らが世界をコントロールしようとしている」という世界観です。 これは過去に存在した様々な陰謀論と整合性を持たせるため、彼ら自身の手によりこのようにまとめられました。 膨大ではある

          陰謀論の記録 - 水城正太郎の道楽生活
        • 作家を続けること - 水城正太郎の道楽生活

          かなりベテランの作家さんが「読者からの反応が無くなった。これは自分の小説が面白くなくなったということだから辞める」という趣旨の長文を書いて無期限の活動休止をされるということがありました。これには「そもそも感想って書きにくい」や「読者に感想を強要するようで嫌」、「黙って辞めろ」などの批判意見があり、肯定的なものでは「やはり感想がないとつらい」や「報酬があってこそ制作の意味がある」などがありました。 しかしながら、多くの作家が辞めていくことに特に理由など必要ではなく、辞めたくなったらただ辞めるのみであるというのは、当然のことというか、強制されて書かされているのでない以上は自然発生するものであるというのは知っておいて良いことかと思います。 とはいえ、それと呼応するかのように同タイミングで流れてきた超ベテランの作家さんによる「知り合いが自分の小説を読んでいなかったことがショックだった」という回想に

            作家を続けること - 水城正太郎の道楽生活
          • 小説サイト乱立時代とこれから - 水城正太郎の道楽生活

            小説投稿のサイトが増え、世間(というか主に運営側)で叫ばれることは「死にかけた出版業界の再生を」や「異世界転生ばかりではない小説の多様性を」等なのですが、それに全面的に賛成している人は少数であろうことは市場が証明しています。たとえ「ユーザー(読者&作家)を大事にする」姿勢を示そうとも、何も起きないままでしょう。 小説の投稿しやすさも読みやすさも、それによって生じる恩恵も、最終的に市場の拡大が目的であるならば、いわゆるコモディティ化を後押しする要素にしかなりません。結果として個性の無いサイトが並立し、多様性すら実現は不可能であることは誰でも予想できることでしょう。小説投稿サイトは、そのサイト内に読者を拘束することを是とします。それは悪ではないのですが、映画配信サイトの抱える問題の縮小版(つまりより悪い!)として「共通言語としての小説」が失われることが起こります。 では「共通言語としての小説」

              小説サイト乱立時代とこれから - 水城正太郎の道楽生活
            • ライトノベルを批評するには - 水城正太郎の道楽生活

              前回の日記への反響として「多くの人によるネットへの感想、プロによる批評、文学賞やランキングがないと小説は売れない」というものがありました。意見としてうなずくほかなく、だからこそコミュニティを築くことは大事だと思うところがあります。ですが、ライトノベルと呼ばれる作品において、文学賞や批評が可能かどうか? となると少し考えてしまうことになります。 というのも、ライトノベルはそのようなものを拒否してきたという過去があります。実例はウェイバックマシンでは参照できるはずですが、“ライトノベル”という単語が盛り上がった初期の頃、ファン有志によるライトノベル特集サイトが作られました。期間限定の祭りではありましたが、有名作家にコラム執筆を依頼などしていました。ですが、このムーブメントを多くの作家は歓迎しませんでした。過去発言を集成するのは難しいし、公での発言は少なかったかもしれませんが、「このままでは特定

                ライトノベルを批評するには - 水城正太郎の道楽生活
              • 来年の予想と炎上忌避の空気 - 水城正太郎の道楽生活

                今年の業界動向 先の日記でも少しだけ書きましたが、昨今ではポリコレやフェミニズムを軸とした表現規制論が盛んになっています。パワハラの告発にも代表される権力勾配の暴力性についても周知されることとなってきました。それらがもたらすキャンセルカルチャーの是非も新鮮な話題です。 少し先回りをして、炎上への強い忌避が生まれた年だった、とここではまとめてしまいましょう。 砕けた言葉で表現すれば「パワハラするようなヤツはパージされて当然」なので「普段からジェントルでない人とは仕事をしたくない」し、「人種やジェンダーの平等には賛成だけどキャンセルカルチャーには同意できない」から「過激に平等運動している人と同じコミュニティにいると思われたくない」けれど「過激化した平等運動家を表立って嘲笑する人とも距離を置きたい」という気分、となるでしょうか。 来年は政治の季節? とはいえ炎上を含む論争であっても利害関係かから

                  来年の予想と炎上忌避の空気 - 水城正太郎の道楽生活
                • マイナージャンル小説が生き残るための試案 - 水城正太郎の道楽生活

                  現在の小説業界の問題 以前から小説の売り上げの問題は様々に議論されてきました。これはライトノベルやWEB小説に限らず、小説、あるいは出版会全体の問題と受け止められていますが、一文で示せば「小説が金にならない」。これに尽きると思います。 この日記で書いてきた種々の問題も、売り上げの不足から派生したものに過ぎません。作家のSNSをどう扱うかや、ジャンル分類、コニュニティ維持等の問題も根本的には全コンテンツが売れていれば解決するものと考えられます。 売れれば解決するというのは乱暴かと思われるでしょうが、過去の極端な例としては文学不良債権論争、というものがありました。要約すれば「純文学、文芸誌は単体で赤字であり漫画の利益で補填されている」という指摘があり、紛糾したのです。単体で売り上げが足りない小説は維持されるべきなのか? 継続すべきならばどうやって? という問題は昔から根深く、問題の中核にあった

                    マイナージャンル小説が生き残るための試案 - 水城正太郎の道楽生活
                  • 出版のために作家SNSのフォロワー数が必要、という話から - 水城正太郎の道楽生活

                    最近話題になったトピックに「編集者が作家のSNSフォロワー数を条件に書籍化を決めている」というものがありました。「本を出したいなら一万フォロワーくらいいないと」というところです。 この話への反応は「作家にも広報能力が必要になった」とか「広報は版元の仕事なので無理筋」とかいろいろありましたが、関連して諸々考えたことがあったので日記にしてみます。 自分は、いわゆる“依頼原稿”と“事前公開原稿”の狭間にいる世代でしょう。依頼原稿は「編集者と打ち合わせて企画書を出し、その後執筆するもの」で事前公開原稿は「執筆し、小説サイトに掲載したものの出来に応じて編集者が企画書を書いて出版する」ものという理解でお願いします。 往時、作家は「新人賞に応募し、受賞した場合、作家になる」という認識でした。最初は常に事前公開原稿で、その後、依頼原稿に移行する、というスタイルだったわけです。現状でこのスタイルが崩れている

                      出版のために作家SNSのフォロワー数が必要、という話から - 水城正太郎の道楽生活
                    • 叶えられた陰謀論 - 水城正太郎の道楽生活

                      米国の状況のせいで陰謀論もにわかに注目を集めるようになってきました。しかし、流布している噂や陰謀論者の主張を頭ごなしに嘘と決めつける論調も多く、それが社会の分断を招くことにもなっています。陰謀論で難しいのは事実とデマを見分けることです。それを知るために、後の報道によって事実の確度が高いとされた事件を見ていきましょう。言うなれば、それは「叶えられた陰謀論」。すなわち、噂レベルだったものが後に事実だったと判明した事件や、陰謀論に典型的な性質を持っているのに事実だった事件などです。 北朝鮮による拉致 若い人たちには意外かもしれませんが、七十年代から八十年代初頭、北朝鮮による拉致は都市伝説として語られることの方が多かったのです。サーカスや見世物小屋の人さらいと同じカテゴリーに入っていたと言っても若い人にはさらにわからないでしょうが、政府が調査、把握していなかったことや、ニュースで報道されなかったこ

                        叶えられた陰謀論 - 水城正太郎の道楽生活
                      • ふたたび日本のQアノンについて(後編) - 水城正太郎の道楽生活

                        ここでは日本のQアノンである『QArmyJapanFlynn』メンバーのブログを紹介します。晒す目的ではないため、直接のリンクでなく引用で提示させていただきます。画像もそのまま掲示しますが、そもそもが著作権違反の画像であるため、該当ブログの方の許可は不要と考えています。文章につきましては批評が主目的の引用の範囲と認識し、一部を転載します。ご本人からの抗議等ありましたら引用を削除し、直接のリンクへと変更させていただく対応をいたします。 批評の目的は、引用ブログがQアノンへの勧誘文として秀逸であるためQアノン思想の根底部分を象徴するものになっていると感じ、それについて批判するものです。 それではまず引用です。 💊目を醒ます👀✨ 「目を醒ましていなさい」といったのはイエス・キリスト🙏✨でも弟子達は我慢できずに眠ってしまうのです〜😴💤 ならば尚更、迷える子羊達の眠りはどれほど深いでしょう

                          ふたたび日本のQアノンについて(後編) - 水城正太郎の道楽生活
                        • 巨大宗教としての現代スピリチュアルと宇宙人 - 水城正太郎の道楽生活

                          『Dimitri Osmosovich』日本語表記だと『ディミトリ・オスモソヴィッチ』で検索するとわかるのですが、この自称ロシア連邦保安局のエージェントは、「プーチン政権がアヌンナキと軍事的に戦い続けている」という主旨の主張を続けています。もちろん荒唐無稽な説で、陰謀論としても意図がわかりにくいのですが、この「アヌンナキ=宇宙人が人類を知性化した」という基礎部分こそ昨今広まっているスピリチュアル的世界観の中核です。陰謀論とも近接しますので、まずはこの世界観の現在の立ち位置を確認したく思います。 アダムスキーの頃から おそらくUFOに乗ったと主張した人の始祖はアダムスキー型円盤で有名なジョージ・アダムスキーですが、彼はUFO宗教の先駆けでもありました。 UFO宗教は大まかに言えば「実体を持ち精神体でもある高度な宇宙人が、やがて人間を完全平和に導く」という主張を持つ団体です。50年代から70年

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                          • 現代小説の解剖(水城正太郎) | 小説投稿サイトノベルアップ+

                            異字同訓、重言、誤字誤用は自覚しているよりも沢山あったりします。 自分が良く間違えたり、ややこしいと思う言葉の備忘録。 自戒の為に書き留めておきます。 【サブタイの★に関して】 特に普段使いで間違えてそうなモノに付けておく事にします。 【更新情報】 月曜~金曜、朝と夜の二回更新 ノベプラオンリー 日本語 言葉 備忘録 間違えやすい 誤字 誤用 異字同訓 重言 敬語 同音異義語 読了目安時間:11時間56分 この作品を読む

                              現代小説の解剖(水城正太郎) | 小説投稿サイトノベルアップ+
                            • 物語=バグ論 - 水城正太郎の道楽生活

                              RTAにおけるバグ ゲームのプレイスタイルに、RTAというものがありまして、これはゲームスタートからクリアまでの時間を競う遊びです。Tの前にRがつく(Real Time)ことから分かる通り、ゲームを中断せずにクリアするまでのタイムを競うものですので、RPG等、長いゲームの場合、バグを利用することが多くあります。 このバグ利用、一見すると不正とみなされそうですが、ゲームソフト、及びゲーム機器が正規品であり、かつ再現性のあるバグであるならば、認められるばかりかバグ発見が讃えられることが多くあります。 しかし、このバグに再現性があるという部分はイコール「バグの仕組みが公開される」ことと同義です。かつて、ゲームセンターでシューティングゲームのスコアアタックが盛んだった頃、バグ利用のスコアが問題になったことがありました。よくまとまっているのは下記の記事です。 automaton-media.com

                                物語=バグ論 - 水城正太郎の道楽生活
                              • 本年のまとめ - 水城正太郎の道楽生活

                                今年は本当に不活性というか、世間も自分も何も出来ずに終わった感があり、なんとも隔靴掻痒の年となりました。こういう年があったことを将来的にも忘れずにはいたいものです。 陰謀論には注意 なにより個人的に忘れてはいけないと思ったのは、「この年を境に“オカルト遊び”をある程度限定的なものに留めなければならない」、という教訓でしょう。テレビでディープ・ステートの名が語られるまではいいのですが、本気で信じている人々が増加しているのを見てしまうと、冗談でも記述するのを控えなければいけない、と思います。 そもそも“オカルト遊び”は何をするにも「信じているフリ」が重要なわけで、表立って否定せず、センスの良い人にだけ真意がわかるようにするプラクティカル・ジョークです。その意味でも、過激な米国共和党支持者たちの言説をそのままテレビで扱っていた某番組の姿勢は非常に危険なのではないでしょうか。信じるか信じないかは当

                                  本年のまとめ - 水城正太郎の道楽生活
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