リニア中央新幹線の静岡工区の着工を静岡県が認めないなか、東海道新幹線の「静岡空港駅」を新設する構想が再び取り沙汰されている。県は関連予算を計上した時期があるなど新駅設置に前向きだが、JR東海側は一貫して否定的だ。一体どんな構想なのか。 「国際空港と高速鉄道が結節する駅は例がなく、画期的だ。広域にメリットが波及する」 5月31日、リニア建設を促進する期成同盟会の総会。山梨県の長崎幸太郎知事が、高速交通の将来像に関する研究会の案として、静岡空港新駅の構想を披露した。 リニア沿線知事「画期的だ」、JR東海「プラス効果もたらせず」 研究会は今年1月、リニア開業後の沿線地域の将来像を示し、早期建設の機運を高めるために発足した。長崎知事は取材に「リニアが直接通らない沿線全体にも利益が及ぶという形を作ることが同盟会として重要だ」と語った。今後、各都府県の意見を取りまとめ、国やJR東海に働きかけていくとい