戦中戦後の一時期を福井県坂井市三国町で過ごした詩人三好達治(1900~64年)を取り上げた映画「天上の花」が2月25日から、福井市の福井メトロ劇場で上映される。師と慕った詩人萩原朔太郎の妹との三国での愛憎劇。三好を演じた俳優東出昌大さんが福井新聞のインタビューに応じ「三好の純真無垢な愛のために感情がぶつかってしまう。一言で言い切れないのが三好であり、そうであるから人間って面白いと改めて感じた」と語る。 朔太郎の娘である葉子が1966年に発表した同名小説「天上の花-三好達治抄-」が原作のフィクション。三好は妻子と離縁してまで迎えた朔太郎の妹(小説、映画での名前は慶子)との暮らしのはずだったが、一途な愛と、その裏返しの憎しみが次第に三好の心をむしばんでいき、思いもよらぬ結末を迎える。 福井での上映を前にオンラインでの取材に応じた東出さんは、「フィクション上の三好達治」と断った上で「(16年4カ