災害対策の一環として官公庁や自治体などで導入が進む衛星携帯電話の調達で、KDDIが1円入札を繰り返していたことが25日、分かった。林野庁が昨年12月から今年2月までに実施した競争入札4件すべてに1円で入札。正価で最大1000万円以上になる衛星携帯電話約150台の契約を、ただ同然で契約したケースもある。大手通信事業者の1円入札は市場競争を阻害しかねず、公正取引委員会も事態を重視している。 KDDIは25日に開札した、林野庁四国森林管理局の衛星携帯電話調達37台と、関東森林管理局の同50台の調達案件でともに1円で落札した。東北森林管理局が昨年12月に実施した東北5県の衛星携帯電話124台と今年1月29日に実施した北海道森林管理局の同152台の入札でも他社が500万〜600万円程度で応札したのに対して、KDDIは1円で落札した。 林野庁が調達する衛星携帯電話は英インマルサットの「アイサットフ