ブックマーク / www.obihiro.ac.jp/~rhythms (3)

  • 生命と物理法則

    ①エントロピーと自由エネルギー われわれの宇宙は150億光年の拡がりをみせる、という。その彼方の果てに外部があるとしたら、そこも、われわれの宇宙の中に含めなくてはならないだろう。だから、われわれの宇宙に外部はない。熱力学第二法則は、永久機関が作れないこと、すなわち仕事の効率は100%ではあり得ないことを教える。これは、自然の過程が不可逆で、これに伴って、エントロピーと呼ばれる乱雑さの度合いを表す物理量が絶えず生産されることを意味している。こうして、宇宙では絶えずエントロピー(乱雑性)が生産されている。だが、宇宙はそれを捨てる外部をもたないので、宇宙のエントロピーは増大を続けていくのである。 もちろん、われわれの周りは、でたらめの世界にはみえない。原始の地球を想像して見れば、そこには森林や草原もないし、虫や獣もいない。家や道路もない。裸の土地や海が広がるばかりで、今日のわれわれの眼から見れば

    sessendo
    sessendo 2019/02/19
  • 生物のエネルギー変換

    生命系も生態系も秩序形成系であるから、定常的に自由エネルギーを消費し、変換している。その基となる反応が、光合成と呼吸である。ここでは、生物体(細胞)におけるエネルギー変換を概略的に説明する。 ①光合成のATP生産とNADPH生産 光合成生物が光を吸収すると、水素含有物(水とか硫化水素)の電子が運動エネルギーを得て、他の化合物に移動する。つまり、電子の授受がおきる。これを酸化還元という。この電子は更に光合成的電子伝達系と呼ばれる一連の反応系列を経て、最終的には補酵素NADPまたはNADに伝わって、これを還元しNADPHまたはNADHを生成する。 光によるATPとNADPHの生産 電子が流れるということは電流が流れることである。中学の教科書に載っているように、(電流)x(電圧)=(電力)である。その電流のエネルギーを利用して生物はATPを合成する。こうして、光合成生物は、光のエネルギーを酸化

    sessendo
    sessendo 2013/03/09
    生物のエネルギー変換
  • 異説「ゾウの時間 ネズミの時間」

    ある理論体系に対して、明らかな例外が認められたら、 直ちにその理論体系を廃止、改変すべきである 白上謙一、生物学と方法(1972)より 「ゾウの時間 ネズミの時間」の主な結論の一つ「哺乳類の生命活動の総量は一定である」は顕著な例外の存在によって(論理的には100年近くも前に)否定されています。 生物学に例外はつきものである、とは昔よく言われたことです。しかし、法則や原理と呼ばれるものに例外があるのなら、それが法則や原理としては誤りであることは自明のことでしょう。学問の進歩とは、こうした例外的事実を包含的に説明する法則を発見することによって成し遂げられるといっても良いのです。だから、例外の存在に科学者は胸を躍らせ、未知の理論の発見にいそしむのです。 1992年に出版された川達雄氏の「ゾウの時間 ネズミの時間」はとても良く書けた面白いで、ベストセラーにもなりました。皆さんの多くも読んだこと

    sessendo
    sessendo 2009/01/04
  • 1