「これは単なる雑誌ではない。中国人が日本を知るための『社会運動』だ」 中国の若者をターゲットに日本の文化や伝統、習慣などをさまざまな角度から掘り下げ、じっくり紹介する月刊誌「知日」の主筆で神戸国際大学教授の毛丹青氏(53)は、上海の日本総領事館が主催して先月18日に開いた講演会で日中の学生ら約100人を前にこう話した。 ■好奇心そそられる文化 2011年1月に北京で創刊された「知日」。毎号1つのテーマを特集しており、この夏は「怪談」を取り上げている。これまでも「萌(も)え」「偶像(アイドル)」といったサブカルから、「武士道」「礼儀」といった伝統文化、さらに「鉄道」「設計(デザイン)」といった硬いテーマのほか、中国の若者には想像もつかない「暴走族」にも迫っている。 多くの日本人には見慣れた現象や当たり前のことであっても、中国の若者には好奇心をそそられる不可思議な文化が、日本にはあるというのだ