福島第一原子力発電所では、事故で溶け落ちた核燃料の冷却などの末に残るトリチウムなどの放射性物質を含む処理水がたまり、ことしの秋以降には満杯になる見通しです。 東京電力は国の方針に従い、基準以下の濃度に薄めたうえで来年春ごろから海に流したい考えですが、処理水の放出は国内外から懸念が示されていて、地元をはじめ、関係者の理解を得られるかが課題です。 福島第一原発では、2011年の事故で「メルトダウン」が起き、溶け落ちた核燃料を冷却するため現在も水を入れ続けていて冷却に伴って出る「汚染水」は一日当たり約140トン発生しています。 汚染水は特殊な装置を使って放射性物質を取り除きますが、除去が難しいトリチウムなど一部の放射性物質が残った「処理水」がたまり続けていて、敷地内の大型タンクで保管していますが、ことし秋以降に満杯になる見通しです。 このため国は、処理水を基準以下に薄めたうえで、来年春をめどに海