いま世界でもっとも“稼げる”映画監督、クリストファー・ノーラン(47)。これまで「ダークナイト」「インセプション」など意欲的な作品をヒットさせてきた。自ら製作・脚本を手がける彼は、CGIを極力排し実写にこだわるなどその作家性を貫く姿勢でも知られる。そんな彼の新作は、第二次世界大戦の英国の史実だという。「VRのような没入感」を目指したと語る一方で、「3D映画は生き残れない」とも。莫大な予算が動くハリウッドにおいていかに自身の作家性を貫いているのか。彼の情熱に耳を傾けた。 (ジャーナリスト・森健/Yahoo!ニュース 特集編集部) 8月のわずか3日の滞在中に新作「ダンケルク」のプレミア上映、記者会見、ファンミーティング、新聞・テレビ各社の取材が詰めこまれた。来日したノーラン監督は、新作の宣伝というミッションを淡々とこなしているように見えたが、さすがに疲労の色がにじんだ。