郵便的不安たち# (朝日文庫)作者: 東浩紀出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2002/05メディア: 文庫 1996から97年にかけて書かれた東浩紀の「エヴァンゲリオン」評が、おそらくこの作品への最も優れた分析であり続けていることの意味を時々考える。冒頭部に情報を凝縮して提示し、それを素早く展開=解凍していくことであのドライブ感を持たせる、東の90年代後半の文体のパフォーマンスを。同じころ彼が第II期『批評空間』に連載していたデリダ論とその手法は共振するものだったし、それは同時に「エヴァ」のスタイルでもあった。アニメファンの快感原則にピンポイントで作用する映像/物語を描いてみせ、ついでその作動と同様な高速さでそれを自壊させる――東が庵野の戦術にこう見取り図を与えるとき、彼は自らのテクストをある意味では「エヴァ」へシンクロさせながら書いている。作品の症候と強度をテクストのスタイルへと
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く