【香港=藤本欣也】香港政府や中国共産党への抗議活動が続く香港で、反政府デモを批判したり、親中派や中国本土出身者とみなされたりした人物への暴力が相次いでいる。出張中の日本人男性がデモ隊に暴行されたのもこのケースで、深まる香港社会の分断が背景にある。中国人留学生たちも香港を脱出し始めた。 在香港の日本総領事館などによると、50代の日本人男性が11日、繁華街でデモ隊の写真を撮っていたところ、突然、若者に暴行された。この日本人は短髪で、中国人に間違えられた可能性が高い。デモ参加者は、身元を特定するためデモ隊を撮影する中国の公安関係者らを警戒している。 同じ日、デモを批判した香港の男性(57)も市民と口論になり、何者かに油をかけられて火を付けられ、重体となった。 また、警察の取り締まり中に建物から転落して重体に陥った男子学生(8日死亡)が通っていた香港科技大では6日、中国本土出身の留学生4人が学生か