私は情報公開訴訟の原告として最高裁まで争って敗訴した当事者。情報公開は民主主義の基本の「き」だと思う。 本来、特定秘密保護法より前に、公文書管理と情報公開のルールづくりが先。行政には記録・保管・公開の三つの原則が必要で、原発事故のときの官邸の議事録が残っていないことにあぜんとした。まず記録することが重要だ。 保管については国立公文書館があるが、予算もスペースも足りない。地方の公文書の保管は自治体の裁量に任されていて、ばらつきが大きい。一定期間が過ぎると廃棄処分しているところもある。これでは地方史などの研究はできない。