3月28日、国連安保理による北朝鮮への追加制裁で、在日コリアンによる北朝鮮国内の家族への送金が一段と難しくなるとみられている。北京の北朝鮮大使館で2008年12月撮影(2013年 ロイター/Jason Lee) [東京 28日 ロイター] 1960年に日本からソ連船で北朝鮮に渡った時、その男性は「約束の地」に向かうのだと思っていた。現実は違っていた。男性がその地で47年間も耐え忍ぶことができたのは、ひとえに日本にいる異父兄弟から受けた総額9000万円近い現金支援のおかげだった。 韓国で生まれた男性の両親は、彼が10代の頃に北朝鮮への移住を決めた。当時の北朝鮮は、朝鮮戦争(1950─53年)の影響が残る韓国より豊かで、教育や医療制度が無料だといううたい文句が移住の決め手となった。 現在66歳になった男性は2008年に日本に戻り、現在は北朝鮮に残る妻と子どもたちを日本から支えている。日本や韓国