今、空き家がアツい。空き家対策特別措置法が2015年5月に完全施行されて以来、様々な企業が空き家をターゲットにしたサービスやビジネスを展開し始めた。空き家への不動産投資の機運は静かに高まりを見せているが、リスクとリターンを正確に把握している投資家はそう多くないだろう。 今回は、2013年の統計で全国820万戸に及び、今もなお増え続けている空き家の取引価格や人気物件の条件、市場の動向などについて、空き家ビジネスに詳しい株式会社さくら事務所会長の長嶋修氏に伺った。 ■加速する空き家化。2040年には空き家率40%超の試算も 「これまで空き家は地方にありましたが、今後は都心にも空き家が出てくると思います。25年後の2040年には空き家が40%超になるという予測もあります」 総務省の平成25年住宅・土地統計調査によると、空き家は820万件と推計され、総住宅数に対して空き家率は13.5%と、過去最多