若者の定住とUターンを促進するため、福井県大野市は2日、大学や短大の学生を対象にした奨学金制度を創設すると発表した。 卒業後、市内に住むと返済額が減免される仕組みで、県内の市町では初めてという。8日開会の市議会に条例案を提案する。 市によると、奨学金は本人か保護者が市内に住む25歳以下の大学生や短大生が対象(保護者の所得制限あり)。自宅通学者には月額1万円、それ以外は同2万円を無利子で貸与する。返済期間は10年以内だが、卒業後、市内に住んだ人の返済は半額を、さらに結婚して市内で暮らせば全額を免除する。 2015年度の在学生から募集を始め、年間40人を想定している。 市内からは毎年、180人程度が県内外の大学か短大に進学するが、卒業から数年以内に戻って定住する割合は3分の1程度にとどまるという。 記者会見で岡田高大市長は「若者には、ぜひ大野に帰ってきて所帯を持ってもらいたい」と期待した。