全国の総出土数を上回る358本の銅剣をはじめ、大量の青銅器が出土した国史跡「荒神谷遺跡」(島根県出雲市)で、出土時の状況を再現展示していたレプリカの銅剣2本、銅矛1本がなくなっていたことが26日、分かった。この日の市議会全員協議会で報告された。市によると、記録映像などの確認で銅矛は平成7年以前になくなっていた可能性があるという。 市は文化庁に、銅剣などがなくなった状況などを記した毀損(きそん)届を提出する。 同遺跡では、昭和59年に大量の銅剣、翌年に銅矛や銅鐸が出土、「世紀の大発見」と注目された。 レプリカ(ブロンズ製)は平成元年から2年にかけて斜面に設置。発掘時の状態を再現し、考古学ファンらから好評だったが、最近、再現展示の傷みが指摘され、市文化財課が調査していた。