是枝裕和さんら映画監督6人が、立場利用した暴力に反対。業界の「悪しき慣習を断ち切る責任ある」と声明発表 男性中心で、性差別が根強く残る日本の映画業界。「地位を濫用し、他者を不当にコントロールすべきではない」などと、「監督」という立場の権力性について言及した。
ビロット氏は1990年代の終わりに、訪ねてきた農夫から「牧場の牛が次々と死んでいる」と聞いた。地道な調査を重ねた末、汚染源は米大手化学薬品メーカーの工場でつくられる有機フッ素化合物(PFOA)であることを突き止める。それは、テフロンの名で知られる、焦げつき防止加工のフライパンに使われていた。 PFOAは水も油もはじく特性があり、フライパンに限らず、防水スプレーやレインコート、カーペットといった日用品から、半導体や自動車部品、さらには航空機火災用の泡消火剤まで用途は幅広い。「台所から宇宙まで」どこにでもある、と言われるほどだ。 一方で、なかなか分解されず、環境中や人間の体内に蓄積されやすいため、「永遠の化学物質」とも呼ばれている。その代表的なものが、焦げつき防止のフライパンに使われていたPFOAだった(製品そのものの使用による健康への影響はない、とされる)。 『ダーク・ウォーターズ 巨大企業
シャーリーズ・セロン、グザヴィエ・ドランら、今を煌めく映画人が大絶賛 生涯忘れ得ぬ痛みと喜びを人生に刻んだ恋を辿る 追憶のラブストーリー かつてない熱狂と陶酔の幕開けは、2019年のカンヌ国際映画祭だった。 天才監督グザヴィエ・ドランを「こんなにも繊細な作品は観たことがない」と夢中にさせた作品、それがセリーヌ・シアマ監督の最新作『燃ゆる女の肖像』だ。カンヌ国際映画祭コンペティション部門でパルム・ドールを受賞した女性の監督は、『ピアノ・レッスン』(93)のジェーン・カンピオンただ一人だったが、シアマは本作で脚本賞と、女性監督としては初となったクィア・パルム賞の2冠に輝いた。近年、エンターテイメント業界で問題視され、カンヌでも変革が叫ばれているジェンダーギャップの課題にも、鮮やかな一石を投じる結果となった。その後も、シャーリーズ・セロンが「この映画を本当に愛しています。4回観ました」とまさに愛
最近のハリウッドは「人種多様性」が重視されるので『ジョーカー』に黒人が出てくるのは不思議ではないが、その登場には一貫した規則(ルール)がある。黒人はアメリカ社会では少数派(マイノリティ)だが、アーサーが出会う黒人は、全員がほんのすこしだけ恵まれているのだ。 バスで出会った黒人の母親は、貧しい暮らしをしているかもしれないが家族がいる。セラピストと精神科医は専門職の仕事で、精神科病院で働く黒人男性は(少ないとしても)安定した給料を受け取っている。同じ階の黒人女性も、貧しいながらも働いて子どもを育てている。すなわち誰もが社会のなかで、仕事を通して、あるいは家族と共にいることで、自分の居場所を持っている。 それに対してアーサーは仕事を失い、認知症の母親は一方的に甘えるだけで相談相手になってはくれず、自分がこの世界に「存在」しているかどうかすらあやふやになっている。これが意図的な演出かどうかはわから
浸水し一家が死亡した現地を訪れた韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領ら=10日、韓国・ソウル市/Presidential Office 韓国・ソウル(CNN) 韓国・ソウル市は12日までに、市内に暮らす最貧困世帯の一部を地下及び半地下の住居から移動させると約束した。現地では今週、記録的な大雨による洪水で13人が死亡。恐怖を訴える声のほか、政府に説明責任を求める世論が噴出していた。 死者の中には、地下に閉じ込められて溺死(できし)した家族も含まれる。これを受け、ソウル市は「半地下」の住居に人を住まわせるのを止める方針を明らかにした。こうした住居は大抵の場合狭い空間に複数の人々が不衛生な状態で暮らす。韓国映画「パラサイト 半地下の家族」でその存在が広く知られるようになった。
赤ちゃんの愛らしい映像から始まるCM。「人間は生まれてくるときは選べないから、死ぬときぐらいは選べたらいいだろうな」と笑顔で語る女性にかぶせるように「『プラン75』は、75歳以上の方なら、どなたでも無料でご利用いただけます」という優しげなナレーションが流れる。テレビのニュースでは「『プラン75』が国会で成立しました。日本の高齢化問題の解決の糸口になると期待されています」と伝えている。映画『PLAN 75』のシーンだ。まるで現実のように展開されるこれらのシーンに戦慄する。 「75歳になったら生死を選べる」制度の劇中CMと、倍賞千恵子さん。老年を演じる女優の静かな存在感に打たれる 「本当にありそう」な、日本のこれから 映画で描かれる「プラン」は、75歳以上の人が死を希望したら、国の支援のもとで安らかな最期を迎えられるという、国の「制度」だ。物語の中盤で、倍賞千恵子さんが演じる78歳の独居女性・
はじめに、デニ・ムクウェゲ氏をご存知だろうか? その名を耳にしたことがある人もいるかもしれないが、彼はアフリカの中部に位置するコンゴ民主共和国出身の婦人科医だ。 彼が病院を開業する母国コンゴの東部地域は、こう呼ばれているという。「女性にとって世界最悪の場所」と。 鉱物資源が豊富なこの地域は、武装勢力の格好の標的となり、住民たちを恐怖で支配することを目的とした女性たちへのレイプが横行。 犠牲者になった女性は40万人を超えている。 ムクウェゲ医師は、その犠牲者で修復不能なほど性器を傷つけられた女性たちの治療と救済に奔走。この信じがたい現実を変えようと国際社会に訴えかけ、2018年にはその活動が認められ、ノーベル平和賞を受賞している。 ドキュメンタリー映画『ムクウェゲ「女性にとって世界最悪の場所」で闘う医師』は、ムクウェゲ医師の活動に迫るとともに、実はこのコンゴの問題が日本にもつながっていること
公開中の映画『JUNK HEAD(ジャンク・ヘッド)』の女性観客数が多かったとして、監督の堀貴秀氏が2021年3月28日、「え?奇女?珍女?」などとSNS上に投稿した。 <【映像】『JUNK HEAD』本編解禁映像 > 堀氏はその後、発言を撤回し、「褒め言葉のつもりで書いてしまいました。申し訳ありませんでした」「男とは感性が違うという先入観があった」と謝罪した。 ■SF映画は男性向け? JUNK HEADは3月26日公開のSFアニメ映画。堀氏が7年かけて制作し、「ストップモーション」と呼ばれる技法で人形などをコマ撮りしているのを特徴とする。 映画公式サイトでは「カルトなのに壮大な世界観と、不気味なのにどこかクセになるキャラクターに中毒者が続出した、最高のディストピア!? 」と宣伝している。 堀氏は28日、週末の観客の男女比率が6対4だったとツイッターで報告し、「ビックリした」「え?奇女?珍
近年、K-POPや映画・ドラマを通じて韓国カルチャーの認知度は高まっている。しかし作品の根底にある国民性・価値観の理解にまでは至っていないのではないだろうか。このコラムでは韓国映画を通じて韓国近現代史を振り返り、社会として抱える問題、日本へのまなざし、価値観の変化を学んでみたい。 画面に顔が映らない父親に向かって、微笑みかける幼い少女。やがて少女は孤児院に預けられ、父親が迎えに来ると信じながらも、少しずつ現実を受け入れていく。少女の目線から描かれる孤児たちの世界、大人たちの偽善、変わっていく日常……。 映画『誰も知らない』(是枝裕和監督、2004年)が、大人の犯罪を告発するのではなく、誰の目にも留まらない“子どもたちだけの世界”として描いたように、今回取り上げる『冬の小鳥』(09年)もまた、余分な説明を一切排除し、主人公の少女の視点から、彼女の知識の範囲内で物事が見つめられていく。 それは
3名の成人女性が“12歳の少女”という設定でSNSに登録し、何が起こりうるかを10日間にわたって徹底検証した衝撃のドキュメンタリー映画『SNS-少女たちの10日間-』が、4月23日に日本公開される。 【画像】“12歳の少女”を演じた女優たち 巨大な撮影スタジオに作られた三つの子供部屋に集ったのは、幼い顔立ちの18歳以上の女優3名。彼女たちが“12歳の少女”という設定の下、部屋に設置されたPCを使ってSNSで友達を募集したところ、何と2,458名もの成人男性がコンタクトを取り、卑劣な誘いを仕掛けてきたのだ。「自分からは連絡しない」「12歳であることをハッキリ告げる」「誘惑や挑発はしない」「露骨な性的指示は断る」「何度も頼まれた時のみ裸の写真を送る」「こちらから会う約束を持ちかけない」といったルールの下、精神科医、性科学者、弁護士、警備員など専門家の万全なバックアップとアフターケアを用意して撮
ライオンは群れを作る唯一のネコ科動物。群れはメスたちで構成され、年長の子供たちは共同保育で一緒に育てられる。タンザニア、セレンゲティ国立公園で撮影。(PHOTOGRAPH BY MICHAEL NICHOLS, NAT GEO IMAGE COLLECTION) ライオンの群れはメスで構成されている。メスが群れの食料の大半を調達し、侵入者からなわばりを守る。その「侵入者」も、なわばりの拡大を狙う、近くの群れのメスライオンだ。 世界的なライオン研究の権威で、米ミネソタ大学ライオン研究所所長のクレイグ・パッカー氏は、「メスのライオンは群れの核です。メスこそが「プライド」と呼ばれるライオンの群れの中心です。オスのほうは、群れにやってきたり出ていったりを繰り返します」と話す。(参考記事:「【動画】キリンにしがみつくライオン、意外な結末」) ところで、映画『ライオン・キング』の熱心なファンでもなけれ
長年にわたってハリウッドで活躍し続けている女優のナタリー・ポートマン。子役時代に出演した映画が、10代だった彼女にどのような影響を与えていたかについて、明らかにした。 『ピープル』誌によると、ナタリーはダックス・シェパードが司会を務めるポッドキャスト番組『アームチェア・エキスパート』に出演。日本でも根強いファンが多い『レオン』(1994)や『ビューティフル・ガールズ』(1996)など、その後のキャリアを決定づけたこれらの作品のなかで、自らが“ロリータ”のように描かれていることを「はっきり認識していた」と語った。 【写真】代表作の『レオン』ほか、ナタリー・ポートマンの華麗な出演作まとめ 「ロリータ」は、1955年に出版されたウラジーミル・ナボコフの小説に登場する、中年の大学教授が愛し、執着する12歳の少女のこと。 「まだ子どものうちに性的な関心の対象とされたことが、私自身から性的な関心を奪っ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く