ハリセンボンという魚は、その名の通り体中に長く固い棘を生やしています。 実際に棘は千本あるのかと言うとそうではなく、約350本前後と言われています。 しかし体長30㎝ほどの体に350本もの棘を立てれば、その迫力は敵を寄せ付けません。 通常ハリセンボンの棘は寝ていますが、外敵などに襲われて危険を感じると、口から水や空気を吸い込んで風船のようにふくらみ、全身の棘を放射線状に逆立てます。 ふくらむ魚で有名なのは、ふぐですね。ふぐはふくらんで体を大きく見せる事や、その身に毒を有することで外敵から身を守っています。 ハリセンボンはふぐの兄弟とも呼べる同じフグ目に属する魚です。 ハリセンボンは基本的に無毒のため、代わりに体中にある長い棘を立てて敵を威嚇し、身を守っているのです。 イガイガとした姿のハリセンボンですが、驚くことにその身は食べることができます。 もちろん棘だらけの皮をはいで、身や肝を食しま