阿部 「『優生保護法』は、終戦直後からつい20年ほど前の平成8年まで存在していました。 この法律に基づいて不妊手術を受けさせられたのが、精神障害や知的障害がある人たちです。」 和久田 「その流れです。 まず、医師が障害者を診断して不妊手術の必要性を判断。 その後、各自治体に設けられた審議会に申請します。 障害によって家族などの同意が必要な場合もありましたが、審議会が『適当』と判断すれば手術が行われました。 本人の同意は必要ありませんでした。」 阿部 「なぜ半世紀にわたって障害者の権利が制限されたのか。 今も苦しみ続ける当事者の声や当時の資料から、その実態と背景が浮かび上がってきました。」