発達障害という言葉が世の中に広く知られるようになったことで、ネットや書籍でセルフチェックできる機会も増えています。実際に、林寧哲先生、OMgray事務局監修の著書『大人の発達障害 グレーゾーンの人たち』によると、自分は発達障害ではないかと疑いをもち、精神科や心療内科の受診者が増えている一方、発達障害の診断はとても難しく、明確な診断を下せないことも多いそうです。生きづらさを抱えた“発達障害グレーゾーン”と呼ばれる人たちは、日々をどう乗り切っているのでしょうか。当事者たちの声を集めた本書から、そのアイデアを特別に一部抜粋してご紹介します。 医療機関で「発達障害の傾向がありますね」などと診断された人たちがいます。発達障害の「傾向」とは、発達障害とはいえないが、健常でもない、その中間だという診断です。このゾーンをグレーゾーンといいます。また、このゾーンにいる人を「グレーゾーン」ということもあります