ブラックフェミニストとして注目されているベル・フックスもまた、メディアによって再生産される人種およびジェンダーのステレオタイプについて辛辣な批判を行っています。以下は、「Vibe」マガジンに掲載された、ケヴィン・パウエルによるインタビューの一部です。 一見しただけでは、穏やかな口調で話すベル・フックス博士(グロリア・ワトキンス)からはハードコアという印象は受けない。そのペンネームのつけ方さえも、むしろ小心さを表わしているような感じがする。だが、実のところベル・フックスはハードコアだ。彼女はこの17年間に14冊の本を書いた(うちArt on My Mind: Visual PoliticsとKilling Rage: Ending Racismの2冊は95年の新刊)。そのいずれもが、大胆極まりない内容である。どんなテーマについてもお茶を濁すようなまねはせず、脳天を直撃するようなこの人の主張の
1.クレオールな国民 1962年にイギリス領から独立したトリニダード・トバゴ(1976年に共和国)は,その石油資源によって比較的豊かな経済水準を実現し,カリブの「モデル・ネイション」としての名誉ある地位を目指しつづけてきた。トリニダード・トバゴの観光客向けの自画像は,ふりそそぐ陽光,トロピカルなビーチ……といったカリブの島々の観光イメージとはいささか異なっている。そこは何よりもカーニヴァルの島であり,カリプソやスティール・バンドが生まれた島であり,また世界的な作家や多くの優れた才能を輩出しつづけてきた「文化」の国である。この「文化」を支えているのが,世界のあらゆる地域からやってきた多民族・多人種の平和的共存であるとされる。それは共和国の国是であり,国民の誇りでもある。 他者を排除しない国民的な誇りというものがありうるとしたら,トリニダードの公式ナショナリズムはそれを自覚的に追求してきた点で
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く