(本稿はシン・エヴァンゲリオン劇場版のあからさまなネタバレを含みます。) ようやく『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を観た。 私のこれまでの新劇場版の評価は、序→かなり面白い、破→すげー!最高!!、Q→ひどすぎる、もう知らん!という感じだ。Qで心が離れてしまったので、シンは観ないつもりだったのだが、『プロフェッショナル仕事の流儀』で庵野監督のシン・エヴァンゲリオンにかける情熱を観て感銘を受けたので、観に行くことにした。 シン・エヴァはQほど無茶苦茶ではなかったが、Qの問題点は払拭されていなかった。 Qとシン最大の問題点は脚本がおろそかになっていることだ。特に動機が掘り下げられていない。 一般的に、エヴァンゲリオン=庵野監督というイメージが定着している。もちろん庵野監督の影響が最も大きいのは確かだが、TV版は榎戸洋司氏らのしっかりした脚本によって面白さが下支えされていたことも見逃してはならない