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色川武大さんの『うらおもて人生録』(新潮文庫)が深すぎたので、今週は読書メモを休んで、2つの考え方を紹介したい。 今日は、「プラスマイナスゼロ」の話。 「人生のトータルというものは、結局プラスマイナスゼロに近いものになってしまうようだ、という、まずこのことが、どうもうまく伝達しにくい。生きていくうえで、誰も、ゼロを目標にはしていないよね。だから、結局はゼロだぞ、といういいかたは、人の気持ちを少しもひきつけないんだ。だからしゃべりにくい」(p.222) この話が深いのは、個人のケースを飛び越えて、組織や社会にまで言えそうだということ。一番びっくりしたのは、次の箇所。 「物事というものは、進歩、変革、そういうことが原因して、破滅に達するんだ」「たとえば、誰かが、俺たちの生活が一変するようなものすごい発明をしたとするね。あ、人類にとって大きなプラスだ、科学の勝利だ、それはそのとおりなんだけれども
繰り返し読める本10冊を挙げてみます このブログを運営するにあたってというのもあるんですが、ぼくはだいたい年間で100冊くらい本を読みます。 高校生のころからかなり真面目に本を読み始めたのですが、印象に残ったり、大きく考え方や行動に影響を与えたり、繰り返し読める本というのは限られています。 今回は、これまで読んできた中で、特に面白くて繰り返し読める歴史関連本10冊を紹介したいと思います。 1. アーロン収容所 会田雄次 アーロン収容所 (中公文庫) posted with カエレバ 会田 雄次 中央公論社 1973-11-10 Amazonで購入 楽天市場で購入 第二次世界大戦後、現在のミャンマーで英軍の捕虜になった筆者の、捕虜中の生活が中心に語られた伝記。 日本軍捕虜の実情を知る上での貴重な証言であると同時に、 イギリス人、インド人、ミャンマー人、ネパール・グルカ兵、そして日本人の行動様
2014年にこのブログで紹介した本から、おすすめのビジネス書10冊をまとめました。 2014年に出版されたものではなく、今年このブログで紹介したものの中からの10冊です。 あくまで私のおすすめです。 紹介した記事のリンクともに簡単に説明しておきます。 本の詳しい内容は実際に読んでみてください。 嫌われる勇気 嫌われる勇気 作者: 岸見一郎,古賀史健 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2013/12/16 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (13件) を見る 『嫌われる勇気』を読みました - 読書で本から学ぶブログ この本は、何度か紹介しています。 人間関係などについて考えたい人が読むと、考えさせられることのある内容です。 あまりすっきりする感じの本ではないです。読んでみるとわかるのではないかと思いますが、どこかわかりにくさのある本で、それが良いところなのかもしれ
エンジニア組織を強くするための本を出版しました Qiitaでエンジニアリングをめぐる様々なコミュニケーションの問題とその解決策や考え方を書いてきた。それらの背後にあるエッセンスをこの度書籍として出版するに至りました。 エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング この書籍は、エンジニアリングを「不確実性を削減する」という第一原理で捉え直し、様々なエンジニアリングとその間のコミュニケーションをめぐる現象を説明していくものです。 はじめに 今年、書いた幾つかの記事のタネ本であったり、新卒教育の際に参考書籍としてあげたものを中心にリストアップします。一応amazonへのリンクも貼っておきますが、先輩が持ってたりすると思うので、冬休みに借りて一気に読んでおくのもいいかと思います。 その時々、必要な技術の習得に日々追われているんじゃないかと思いますが、いつまでも使
※本セールは終了しました。 現在開催中のセールはこちらのページでまとめています。 おすすめのマンガはこちら。 KADOKAWAとドワンゴの2社が統合*1され、各所で「祭り」と題したセール&キャンペーンが開催中です。 AmazonのKindleストアでも同様に、カドカワ祭りと題した大規模セールが始まっております。これはチェックするしかない。 本記事では、その中から個人的に気になる・おすすめの作品をまとめてみました。Kindle本だけでも20,000点と膨大な数になっているので、よかったら参考にどうぞ。 ビジネス本 死ぬってどういうことですか? 今を生きるための9の対論 死ぬってどういうことですか? 今を生きるための9の対論 (角川フォレスタ) 作者: 瀬戸内寂聴,堀江貴文 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川学芸出版 発売日: 2014/09/22 メディア: Kindle版 この
さまざまなプロフェッショナルの考え方・つくられ方を、その人の本棚、読書遍歴、本に対する考え方などからひもといていくインタビュー。第3回のゲストは、ライフネット生命保険株式会社 代表取締役会長兼CEOの出口治明さんです。最も本を読んでいた頃は毎週10冊以上の書籍を読破し、多忙を極める現在今も週に4-5冊は読んでいるという出口さんは、いったいどのようにして「おもしろい本を見極め」ているのでしょうか。稀代の読書家の本に対する視点をお伺いしました。 本がおもしろいかどうかは、頭から5ページを読めば分かる ――世の中にはたくさんの本があり、今でも次から次へと新刊が発行されます。出口さんはどのようにして「おもしろい本」「良書」を見極めていらっしゃるのですか? 出口治明会長兼CEO(以下、敬称略にて):以前は、毎週のように本屋で2-3時間ぶらぶらして、本を選んでいました。おもしろそうな本があれば全部買う
遂に書店に並んだ『タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?』。早くも読んでいただいた方々の感想に感激しています。 なお、『タモリ学』』は電子書籍版も14%オフの900円で同時発売されています! ご都合に併せて選んでいただければ。 また、本日、マトグロッソに「大タモリ年表」の第3弾が掲載されました。今回は1981年~1985年。『いいとも!』が始まり急速に国民的な存在になっていった、タモリさんの第1期全盛期というべき時期です。 『タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?』特別付録 大タモリ年表#3 そして、4月3日には『有吉弘行のツイッターのフォロワーはなぜ300万人もいるのか 絶望を笑いに変える芸人たちの生き方』が発売されます! これはこちらに詳しく書いたとおり「水道橋博士のメルマ旬報」の連載「芸人ミステリーズ」の傑作選+書き下ろしです。 有吉弘行のツイッターのフォロワーはなぜ30
2014-03-17 6割くらい理解できる本が一番面白い 考え方 最近とある言論系Podcastにハマっており、それがきっかけで人文系の書籍に興味が出てきました。 ここ数カ月で何冊か読んでみたのですが、6割くらい理解できる本が一番面白いかなあと感じています。 理解する技術 情報の本質が分かる (PHP新書) 作者: 藤沢晃治 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2005/04/16 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 14回 この商品を含むブログ (26件) を見る もともと私は根っからの理系人間で、高校生の時も国語も古文漢文はなんとかなるけど現代文小説はさっぱりという典型的な非文系タイプでした。 子供の頃にあまり本を読まなかったせいか、読解力が薄弱なんだと思います。 何回も読まないと文章の意図が頭に染み込みませんし、頭に入らない文章をそのまま読み進めるのが苦痛でなかなかペ
高校生からわかるマクロ・ミクロ経済学[Kindle版] posted with ヨメレバ 菅原晃 河出書房新社 2013-11-15 Kindle Amazon[書籍版] 万人に向けて強力にお勧めする本。専門知と素人をつないでくれる、貴重な本です。 この本はモトモト自費出版で売られていたのですが、いい本過ぎてプレミアがつきました。いまAmazonで中古を1冊7000円もします!()それが再発行されて1500円になったのが本書。中身を読めば、人気になったのも頷けます。 私たちはみんな「経済」の中で暮らしているので、「経済学」の基礎の基礎くらいは知っておいても損しません。まして、私たちと同じぐらい経済学音痴な人が、大手をふって新聞記事を書いたり、テレビで経済解説をしたりするのが日本社会だから。この本を3回くらい通読すれば、それらに騙されない経済・メディア・リテラシーがつくでしょう。 社会人は
挑戦的なタイトルで「人類とは何か」に迫った一冊。 大上段で、具体的で、断定的で、しかもツッコミまくる読書になる。私だけが真実に最も近いという自負心が透け見えて面白い。強引なレトリックに鼻白むことはあっても、その主張が核心を突いていることが感じられ、興奮させられる。賛否は割れるだろう。だが、「人類とは何か」について考えさせるのが著者の目的だとすれば、本書は大成功しているといえる。 著者はハーバード大学の生物学者。分子遺伝学、神経科学、進化生物学、考古学、生態学、社会心理学、歴史学の視点から、ゴーギャンがタヒチで書き付けたこのテーマを照らす。 われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか 「われわれは何者か」この認識は、立場や自尊心によって歪められる。神学者からファシストまで、特定のイデオロギーの信奉者は、「人類の本性」を自分に都合良く定義してきた。特に経済学者に多い
By Noelas 2000年のスタートから13年にわたって書籍オンライン販売を行ってきた日本のAmazonが選んだ「オールタイムベスト小説100」が発表されました。過去13年間の販売数、カスタマーレビューの評価をはじめとする各種データをもとに選ばれた100作品にはいったいどのようなものが含まれているのか、一気にまとめてみました。各ページの下部には、「最も参考になったカスタマーレビュー」もあわせて掲載されているので、作品を知る参考にもなるはずです。 オールタイムベスト小説100 http://www.amazon.co.jp/gp/feature.html?docId=3077738486 ◆永遠の0 (講談社文庫): 百田 尚樹 ◆海賊とよばれた男 上: 百田 尚樹 ◆博士の愛した数式 (新潮文庫): 小川 洋子 ◆空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫): 池井戸 潤 ◆下町ロケット: 池井
これまで何度かやった、Google Scholarの被引用数表示機能を使って、書籍について被引用数の多い順に並べたものの最新版である。 Google Scholarの被引用数表示機能を使うので、昔の文献ほど不利な扱いになる。非ヨーロッパ語の文献についても同様である。 また《名著》ということと、邦訳が手に入りやすいという理由から書籍に限ったので、被引用数が多くても論文は拾っていない。 これは学術コミュニケーションが論文を中心に行われるハード・サイエンスの諸分野がごっそり落ちてしまって、人文書中心のリストになってしまう以外にも、いろいろ問題がある。 たとえばロナルド・コースのEconomicaに掲載された論文The Nature of the Firm"(1937年)と、Journal of Law and Economicsに掲載された"The Problem of Social Cost"
鼎談・読書について 筒井康隆さん×丸谷才一さん×大江健三郎さん2011年2月2日(左から)筒井康隆、丸谷才一、大江健三郎の各氏=写真はいずれも麻生健撮影筒井康隆さん大江健三郎さん丸谷才一さん著者:筒井 康隆 出版社:朝日新聞出版 価格:¥ 1,365 筒井康隆さんが読書面で連載した『漂流――本から本へ』が朝日新聞出版から本になりました。筒井さんと、同学年の大江健三郎さん、このほど本をめぐる随筆集『星のあひびき』が出た丸谷才一さん。3人の作家による「読書について」の鼎談(ていだん)では、豊かで多彩な読書体験が語られました。(構成・大上朝美) ■面白い本を飛び石伝いに 筒井 大江 僕は『漂流』推薦の言葉に「面白ヒトスジの大読書家」と書きました。筒井さんは子どもの時から面白い本をつかまえる名人で、つかまえたら正面から熱中する。自分に根を下ろすよう大切にする。その後、一つ一つが書かれるものの柱に
先週、小耳に挟んだのだが、リカルド・コッキとユリア・ザゴルイチェンコが引退するらしい。いや、もう引退したのかもしれない。ショウダンス界のスターコンビだ。とびきりのダンスを見せてきた。何度、堪能させてくれたことか。とくにロシア出身のユリアのタンゴやルンバやキレッキレッの創作ダンスが逸品だった。溜息が出た。 ぼくはダンスの業界に詳しくないが、あることが気になって5年に一度という程度だけれど、できるだけトップクラスのダンスを見るようにしてきた。あることというのは、父が「日本もダンスとケーキがうまくなったな」と言ったことである。昭和37年(1963)くらいのことだと憶う。何かの拍子にポツンとそう言ったのだ。 それまで中川三郎の社交ダンス、中野ブラザーズのタップダンス、あるいは日劇ダンシングチームのダンサーなどが代表していたところへ、おそらくは《ウェストサイド・ストーリー》の影響だろうと思うのだが、
──グーグルの検索機能やアマゾンの関連書紹介機能に対抗しうる新たな書籍関連システムを開発しているそうだが、どんなものか。 たとえばグーグルの検索エンジンを使って新渡戸稲造の『武士道』を検索すれば、まさにそのものだけがピンポイントで表示されるだろう。だからこそ便利なのだが、それだけでは本と出合う手法としては不十分だ。 新たな本に出合うオンラインサービスとしては、アマゾンの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」というリコメンド機能があるが、これは基本的にはユーザーの購入記録をベースにしたもの。そのため、たとえばシリーズの第1巻を購入すれば、第2巻が紹介されるということが起きる。確かに関連書ではあるのだが、新たな出合いとはいえないだろう。 これに対し、現在、大日本印刷と共同でわれわれが開発中のシステムは、独自に手作業で分類した、“全人類の知”の軌跡に基づいた本を紹介するというものだ。
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