要点 主体性(agency)とは、「行為者(主体)から対象(客体)へとすすんで働きかけるさま」と定義される。これをふまえて主体的な学習(agentic learningあるいはlearning agency)は、「行為者(主体)が課題(客体)にすすんで働きかけて取り組まれる学習のこと」と定義される。 主体的な学習は、「(I) 課題依存型(task-dependent)」「(II) 自己調整型(self-regulated)」「(III) 人生型(life-based)」の三層から成る主体的な学習スペクトラムとして理解される。 アクティブラーニングは、第I層「課題依存型」、第II層「自己調整型」の主体的な学習に対応するもので、第III層の「人生型」の主体的な学習まで求めるものではない。その意味では、アクティブラーニング=主体的な学習ではない。 新学習指導要領の「主体的な学び」は、第I~III